National Instruments(NI)の日本法人である日本ナショナルインスツルメンツ(日本NI)は11月27日、USB接続対応のマルチファンクション再構成可能I/O(RIO)デバイス「NI R」シリーズとして、「NI USB-7855R/7856R/7855R OEM/7856R OEM」4機種を発表した。
同製品群は、USB接続でFPGAをPCベースのシステムに追加できる。また、グラフィカルシステム開発プラットフォームに欠かせない要素であるNI LabVIEW RIOアーキテクチャに基づいている。システム開発ソフトウェア「NI LabVIEW」と市販のハードウェアを組み合わせて使用することにより、組み込み監視/制御システムの設計・試作・実装におけるグラフィカルシステム開発を大幅に簡素化できる。加えて、カスタム設計を組み込めるため、より質の高いアプリケーションを開発できるようになる。4機種は、医療、生命科学、半導体分野など高性能な機器に最適となっている。
具体的には、XilinxのFPGA「Kintex-7」により、カスタムタイミング/トリガ、同期、マルチレートサンプリング、高速制御、オンボード信号処理といったタスクを実装できる。さらに、性能を向上させたI/Oにより、閉ループ制御タスクに適した最大1MHzのアナログ入出力レートや、最大80MHzのデジタルI/O(DIO)レートを実現している。また、論理レベルを1.2~3.3Vで選択可能であり、DIOレベルを調節して特定のアプリケーション要件を満たすことができる。しかも、アナログ入力範囲に合わせてゲインが選択可能であり、低い電圧範囲で高い分解能を実現している。この他、OEMオプション「NI USB-7855R OEM/7856R OEM」で、同等の性能と独自のI/Oインタフェースを作成できる柔軟性を備えたボードのみの提供も行っている。
なお、価格はFPGA「Kintex-7」70T 、8アナログ入出力、48デジタルI/Oラインを搭載した「NI USB-7855R」が44万9000円、FPGA「Kintex-7」160T、8アナログ入出力、48デジタルI/Oラインを搭載した「NI USB-7856R」が57万円、OEM版の「NI USB-7855R OEM」が38万8000円、「NI USB-7856R OEM」が51万円となっている。