野村総合研究所(以下、NRI)は11月27日、2018年度までの国内を中心とするICT(情報通信技術)主要4市場について、動向分析と規模の予測を行い発表した。
調査は、市場別の特徴的な変化やトレンドについて「デバイス市場」6分野、「ネットワーク市場」5分野、「プラットフォーム市場」4分野、「コンテンツ配信市場」5分野について行い、主要なトレンドと、予測結果を発表した。
「デバイス市場」ではウェアラブル端末の2018年度までの年平均成長率を83.2%と予測。デジタルカメラや車載情報端末などのさまざまな専用端末は、スマートフォン・タブレット端末への集約が進み、その一方で、メガネ型や腕時計型など、身に着ける端末(ウェアラブル端末)の登場によって、新たな市場が創出されるとしている。
ネットワーク市場では、M2M(マシン・トゥ・マシン)の2018年度までの年平均成長率を37.6%と予測。狭義のネットワーク市場の規模縮小が続く中、通信事業者は、海外やM2Mなどの新領域への展開による新たな市場の開拓を迫られるとしている。
プラットフォーム市場では、リアルとネットの融合が進み、生活者の消費行動もそれらがより組み合わさった複合的なものになるため、企業も対応を求められる。また、クラウドサービスの普及により、個人がEC(電子商取引)ビジネスに参入することなどで、B to C EC(消費者向け電子商取引)の2018年度までの年平均成長率を83.2%と予測し新たな市場が開ける可能性と位置付けた。
コンテンツ配信市場は、スマートフォン・タブレット端末によってグローバル企業が台頭しており、国内企業は、端末・プラットフォームの選択やサービスの差別化によって、経営が左右されると予測している。