三菱電機は11月25日、スマートフォンやタブレットなどの携帯端末に使用される送信電力増幅器の新製品として、マルチバンド送信電力増幅器「BA012M1」を発表した。

同製品は、広帯域設計により、1つで日本、アジア、欧州、北米などの主要4周波数帯に対応する。従来は周波数帯ごとに4つの増幅器が必要であったため、実装面積を大幅に低減した。また、3.0mm×4.2mm×1.0mmサイズの小型リードレスパッケージを採用し、携帯端末の送信部の部品面積も大幅に削減している。

さらに、高出力と低出力の2種類のパワーモードに対応した。最大出力において電力付加効率 46%の高効率を実現し、送信部の消費電力を低減している。 動作周波数は824~915MHz、1850~1980MHz、出力電力は28.5dBmとなっている。

この他、集積性に優れたGaAs BiFETを採用しているのに加え、基準電圧発生器の内蔵することにより、外付け部品なしでデジタル信号による増幅器のオン・オフを可能とした。また、方向性結合器の内蔵により、出力電力のモニタリングを容易に実現している。

なお、サンプル価格は500円(税別)。11月30日よりサンプル出荷を開始する。

三菱電機のマルチバンド送信電力増幅器「BA012M1」