日本マイクロソフトは11月14日、バレー全日本男子チームの公式タブレットに同社のタブレットPC「Surface」が採用されたと発表した。また、ワールドグランドチャンピオンズカップ(グラチャンバレー2013)にも協賛している。今回グラチャンバレーを取材する機会を得たので、ご覧いただきたい。
ICT活用が進むバレーボール
バレーボールの世界では、1990年代からデータ収集や分析を取り入れた「データバレー」の流れがグローバルで急速に進んでいるという。相手チームや試合の流れをスピーディーに分析することが求められる中で「パフォーマンスと携帯性、ノートPCの性能を兼ね備えたSurfaceが採用された」(日本マイクロソフト)としている。
実際に利用シーンを確認したいと思い、試合を観戦しつつ監督やコーチを観察していたところ、コーチがごそごそと動きだし、おもむろにSurfaceを隣の席に置いた。
日本マイクロソフトの広報部によると「別の部屋に待機しているデータ解析班とデータのやり取りを行い、試合状況の分析をリアルタイムで監督や選手に共有している」のだという。
ほかにも、撮影した画像を確認すると、動画プレーヤーでなんらかの動画をチェックしていた状況が確認できた。相手チームの動きなどを動画で確認していたのだろうか。
Surfaceの特徴的な機能としては、タブレットとしては珍しく通常のUSBポートを備え付けていることから、USBスティックのデータ通信端末のようなものを接続していた。また、Surface付属ペンを利用して操作しているシーンも見受けられた。
日本マイクロソフトはグラチャンバレー2013自体にも協賛しているため、コートサイドのサイネージにSurfaceの広告が流れたほか、テレビ放映ではタイアップCMも流れていた。
先ほども触れたが、データバレーの流れは相手国も同じで、ブラジル代表チームは日本では殆ど見かけることのないサムスン電子製ノートPCを利用していた。さらに、対戦国だけではなくテレビ局も面白い取り組みを行っており、迫力ある映像を撮れるよう、審判員の頭部に小型カメラを装着させてライン判定の目線で撮影を行っていたほか、ネット上部にもカメラを設置。ボールに反応して自動追尾するような動きを見せていた。
以下はグラチャンバレー2013大会の模様だ。
取材したゲームは日本 対 ブラジル戦(22日、東京体育館)で、会場には多くのバレーボールファンが駆けつけていた。試合の結果は、0-3のストレート負けと残念な結果となってしまった。
しかしながら、愛称"ゴッツ"の石島 雄介選手や、甘いマスクの越川 優選手などの気迫溢れるプレーに感動を覚えた。全日本女子に比べて注目度は低くなりがちな男子ではあるが、ボールの威力や素早さなどは実際に観戦してみないとわからないものがある。是非、機会があれば観戦してほしい。