アジア太平洋のプレス/アナリスト向けテクノロジー・カンファレンス「NetEvents APAC Cloud Summit」が11月20日、21日にシンガポールで開催された。初日の基調講演では、Metro Ethernet Forum(以下MEF)プレジデント Nan Chen氏が登壇。「イーサネットがもたらす未来」について講演を行った。
MEFは、219の会員企業と133のサービスプロバイダを持つフォーラム。40を超える技術特許を持ち合わせ、700を超えるMEFの認定サービスと製品を保有している。
Chen氏は、「イーサネットは、1970年代はプリンタと接続する目的でイーサネットがもてはやされた。そして1980年代にはパソコン向けに利用され、1990年代にはスピードが飛躍的に向上し、2000年代になって、誰もが誰もがその恩恵を享受できるようになった。そして2013年以降、瞬時に、要求に応じて、自動的に接続できるようなイーサネットの未来が実現される」と述べた。
SDNによるハードからソフトへの移行によって、市場は5年で2倍になる
クラウドサービスについては、「ユーザやシステムがクラウドアプリケーションを利用するにあたって、階層をアプリケーション、オーケストレーション、コントローラ、ネットワークエレメンツの4つに分類。ユーザやシステムは、クラウドサービスの資源を要求すると、SDNコントローラは、要求に応じてネットワーク資源を機能や帯域幅、可用性やプロビジョニングといった要素に応じて分配・管理する。」と説明。
さらに同氏は、「MEFが提供するキャリアイーサネットサービスが320億ドルものサービスをエンタープライズ向けに提供している」と強調。「そのイーサネットサービスが2013年から5年間で620億ドルに成長していく」と市場の展望を述べた。
そして、「今後生まれてくる新しいイーサネットクラウドサービスは、ネットワークとデータセンターが一緒になったもので、PSTN(Public Switched Telephone Networks)のようなシンプルであり、要求に応じて自動的にいつでも何処でも利用できる未来が実現する」と言及した。そして「イーサネットを簡略化しユーザに優しい環境を整えるのがMEFの使命である」と強調した。