NECは11月14日と15日の2日間、NECグループのテクノロジー製品やITソリューションなどを紹介する展示会「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2013」を開催した。その中でNEC埼玉は、2013年9月より同社が開始した3Dプリント受注サービスを展示した。
NEC埼玉が導入する3Dプリンタである米Stratasys製のEDEN350Vは、樹脂のマテリアルとサポート剤の2つを同時利用することで、チェーンのように部品が複雑に絡み合う造形の作成も可能だという。
3Dプリンタの話題で盛り上がる"今"であるが、NEC埼玉は3Dプリンタの利用に目を付けたわけではない。「12年前からNEC製の携帯電話やスマートフォンの試作機を作るのに3Dプリンタを利用していました」と担当者は語る。その積み重ねた実績やノウハウを活かし、満を持して受注サービスを開始したという。
同サービスの特徴は、利用者が自作の3DデータをNEC埼玉に送ることで、後日完成した試作品を受け取れるほか、3Dデータを利用した落下強度、回路、熱といった各種シュミレーションも行っており、試作品の受託開発から生産、保守までをトータルでサポートする。積層ピッチは16μmと30μの2種類で、利用者はどちらにするかを選択できる。
また、「3Dデータをもらってから試作品の完成までは2日間ぐらいです。タイミングが良ければ翌日には完成して発送できます」と、試作品のクオリティだけでなくスピードも重視しているという。さらに、オプションサービスとして3Dデータの作成にも対応し、利用者はゼロからの状態でも試作品を作成できる。なお、料金は個別見積もりとなるとのこと。