Alteraは11月18日(米国時間)、最新のOpenCL向けSDKが、OpenCLシステムのホストとしてIBM Power Systemsサーバのサポートを開始したと発表した。
今回のサポートにより、IBM Power SystemsのCPUとAlteraのFPGAベースのアクセラレータボードを搭載したコンピューティングソリューションをOpenCLコードで開発することが可能になる。FPGAによりアクセラレートされたシステムは、標準的なCPUベースの多くのアプリケーション向けサーバに比べて、5~20倍の性能改善を達成することができる。
また、Alteraは、IBM POWERマイクロプロセッサを活用する開発アライアンス「OpenPOWER コンソーシアム」に参加することになった。手続きが完了次第、正式にコンソーシアムに加盟する。IBM Power Systemsを新たにサポートすることで、AlteraのFPGA製品は主なアーキテクチャを全てサポートすることになる。
OpenCLプログラミングは、組み込みおよびコンシューマソフトウェアから、高性能コンピューティングソリューションまで、高性能からポータブル用途にわたり、広範なアプリケーションで使用することができる。OpenCLは、効率的でプログラマーに優しいインタフェースを構築することで、プラットフォームに依存しないツール、ミドルウェア、アプリケーションからなる並列コンピューティングエコシステムの基盤となる。また、ゲーム、エンターテイメントから、科学や医療分野のソフトウェアにまで至る、多様な市場分野におけるアプリケーションの速度と応答性を大幅に改善する。同社のOpenCL向けSDKにより、FPGAベースのシステムアクセラレーションが利用できるようになることで、消費電力や冷却の制約を受ける際に、魅力的な消費電力性能を備えるソリューションを得ることができる。
Alteraは、OpenCL向けSDKにおいて、業界標準のオープンソースプログラミングインタフェースを提供している。すでに、FPGAボードパートナー各社から、デバイスに最適化された市販ボードが提供されている。
なお、OpenCL向けSDKは、OpenCL推奨ボードパートナープログラムを通じて開発されたボードを購入するか、あるいは同社のWebサイトからダウンロードして入手できる。OpenCL向けSDKの年間ソフトウェアサブスクリプション費用は米国内販売価格で995ドルとなっている。