エフセキュアは11月18日、2013年7~9月期のモバイル脅威レポートを発表した。2013年第3四半期には、259種の新しいモバイル脅威ファミリーや既存ファミリーの亜種が検出された。そのうちの252種がAndroid、7種がSymbianを狙ったもので、205の脅威ファミリーや亜種が発見された第2四半期よりも増加した。

7月のレポートでは、Androidマルウェアのコモディティ化に関する情報として、正規のAndroidアプリに悪質なコードを挿入するプロセスを簡素化する新たなツールキット「Androrat APK binder」の存在が報告された。

また、Androidマルウェアの複雑化を示す証拠として、モバイル脅威の5件中1件がボットであることが同レポートで明らかになっている。

セキュリティ対策が功を奏し、Google Playストアにアップされているマルウェアは、それほど多くはないという。その代わりGoogle Playでは、過剰にデータを取得してプライバシーを侵害するアプリについての懸念が増大している。

エフセキュアセキュリティラボのセキュリティアドバイザを務めるショーン・サリバン氏は「ユーザーは、自分の情報をビッグデータに提供することについて、何らかの問題が伴うことは理解しているが、それでも常に大量の同じような情報を""疑わしいアプリ"に提供している。Googleのような企業では、データの記録や保存について何らかの義務が定められており、既定のプライバシー慣行が適用されている。例えば、Gmailアカウントを削除すると個人データも削除されるといったことだ。しかし、このような小さなアプリに関しては、ブラックマーケットに売られている」と警告している。