CoSTUME NATIONALは、世界的な現代美術家・杉本博司の「建築」シリーズを集めた個展「Architecture of Time」を開催している。開催期間は2014年1月13日まで(年末年始は休業)、開場時間は11:00~19:00。会場は東京都・青山のCoSTUME NATIONAL 青山旗艦店。入場無料。

(c)Hiroshi Sugimoto / Courtesy of Gallery Koyanagi

同展は、「時間」、「光」と並んで、杉本博司が強い関心を寄せる「近代」というモチーフの象徴として、イコン化したモダニズム建築を撮影した「建築(Architecture)」シリーズを展示するもの。焦点を無限遠の2倍に設定し、強制的にぼかされた像は装飾的で弱いディテールを失い、建築家の脳内で発想されたイメージそのままの強靭なフォルムだけを印画紙の上に残すという、杉本の代表的な作品のひとつだ。

また同シリーズは、CoSTUME NATIONALの運営するバー「WALL / CoSTUME NATIONAL」の壁にオープン以来飾られており、今回、バーに併設されたギャラリー「LAB」にてインスタレーションを行うことで、連続性をもった特別な空間が誕生している。

なお、杉本博司は1948年東京生まれ、ニューヨーク在住の現代美術家。徹底的にコンセプトを練り上げ、8x10インチの大判カメラで撮影する手法を確立し、精緻な技術によって表現される作品は世界中の美術館に収蔵されている。古美術や伝統芸能にも造詣が深いことで知られており、2011年秋からは人形浄瑠璃「杉本文楽 曾根崎心中付り観音廻り」の構成・演出・美術を手がける。2009年高松宮殿下記念世界文化賞受賞、2010年紫綬褒章受章、2013年フランス芸術文化勲章オフィシエ受勲。