ヤフーは11月15日、同社のマーケティングソリューションカンパニーにおける新戦略を発表した。プライベートDMPや動画広告の提供などを5社との協業によって行い、"マーケティング業界の課題解決"を押し進める。
このうちDSP(デマンド・サイド・プラットフォーム)事業の参入については、米ヤフーのプラットフォームを採用して「Yahoo!プレミアムDSP」を2014年1月から提供開始する予定。
DSPは、広告主が広告インプレッションの購入や広告配信、ターゲティング指定などを管理できる広告配信プラットフォーム。広告を掲載する媒体側のプラットフォームであるSSP(サプライ・サイド・プラットフォーム)とリアルタイムに取引を行うのが特徴で、これまでのいわゆる「枠売り(枠買い)」と異なり、広告の1インプレッションごとの取引が行える仕組み。
DSPによって、広告主側ではターゲットを絞ることで効率的な広告配信が可能となる一方で、ターゲットを絞るための参照データの不足や、運用に専門的な知識が必要といった課題も出てきている。
ヤフーが今回発表した「Yahoo!プレミアムDSP」は、同社の運営するYahoo! JAPANのプライムディスプレイ広告などに配信できる唯一のDSPとなり、Yahoo! JAPANが持つ幅広いユーザーリーチを利用できる点などが特徴。
また、同日に発表されたプライベートDMPを活用し、広告主のデータとヤフーのデータを利用してターゲティング精度の向上や潜在顧客層へのリーチも可能なほか、同社に専任チームを設け広告主のブランド価値向上も支援するとしている。
「Yahoo!プレミアムDSP」は代理店経由での販売。将来的には、Yahoo! JAPAN以外のメディアにも配信を拡大していく予定。