トレンドマイクロは11月14日、ハッカー集団の「Anonymous(アノニマス)」が日本の政府機関や関連組織を狙った攻撃を予告していると同社の公式ブログで発表した。

アノニマスによる日本関連の攻撃としては、2011年にソニーを狙った「#OpSony(オペレーションソニー)」や、2012年の「#OpJapan(オペレーションジャパン)」などが挙げられる。

オペレーションソニーでは、関連子会社のSCEが運営するPSNへ侵入、同社が保有していた利用者のアカウント情報が流出した。また、オペレーションジャパンでは、「著作権法」の改正で違法ダウンロード対策を強化したことに対する報復行為として、複数の企業Webサイトが改ざんの被害を受けている。

トレンドマイクロによると、「PasteBin」などのサイトで攻撃対象のドメインリストが公開されている。この攻撃は、Anonymousが「#OpKillingBay」と呼ぶオペレーションの一環として宣言したものとみられている。

PasteBinに公開されている攻撃対象のドメインリスト

攻撃がどの程度の規模になるかは不明であるものの、これまでの背景からも大規模な攻撃になる可能性が高いとトレンドマイクロは予測。Anonymousに便乗した別のグループによる攻撃にも注意が必要だという。

同社は「DDoS攻撃やWebサイト改ざんといった攻撃が考えられる。各企業のシステム管理者はネットワークや通信ログの監視強化や、不正プログラム対策、OSやアプリケーションの脆弱性対処といった総合的な見直しを推奨する」とコメントしている。