Analog Devices(ADI)は11月14日、低消費電力のデジタルアイソレータ「ADuM144x」ファミリを発表した。

同製品は、独自のiCouplerデジタルアイソレーション技術をベースとし、フォトカプラや競合するデジタルアイソレータ製品の1/1000に当たる1μWという低消費電力を実現している。この低消費電力性能により、高いエネルギー効率が要求される4~20mAの電流ループや遠隔センサ、グリーンシステム、バッテリといった、電源に制約のある産業用システム、計測システムに最適となっている。

また、クワッドチャネルを有する他、1分間に2.5kVrmsという絶縁安全規格を満たし、3つの異なるチャネルコンフィギュレーションを備えている。動作電圧範囲は2.25V~3.6V。これにより、電源の制約を減らし、低いアイソレータ動作電圧を提供する。静止電流は2.5V時でチャネル当たり5μA未満、電源電流は2Mbps動作時で380μA未満となっている。さらに、パワーセーブモードを搭載しているので、電流レベルをチャネル当たり0.1μAまで下げることができ、アイソレータ全体の消費電力を1μWまで低減できる。

なお、パッケージは「ADuM144xARQZ」が4mm×5mmサイズの16ピンQSOP、「ADuM144xARSZ」が7.2mm×5.3mmサイズの20ピンSSOP。価格は「ADuM144xARQZ」が1000個受注時で1.98ドル、「ADuM144xARSZ」が同2.48ドル。「ADuM144xARQZ」はすでに出荷を開始しており、「ADuM144xARSZ」は2014年1月より開始する。また、評価用ボードも49ドルで出荷中。同ファミリでは、今後さまざまなパッケージおよびチャネル数で、より高いアイソレーション規格のバージョンを提供していく予定。

ADIの低消費電力デジタルアイソレータ「ADuM144x」ファミリ