Freescale Semiconductorは11月14日、通信プロセッサ「QorIQ T2080」を発表した。
同製品は、コントロールプレーンやコントロール/データプレーンの統合処理向けに設計されている。アプリケーションとしては、モバイルバックホール機器、LTE/WCDMAチャネルカード、ネットワークスイッチ/ルータ、インテリジェントNIC、航空宇宙製品などをターゲットとしている。
「T2080」は、8つの仮想コアを搭載しており、既存の「QorIQ P5040/P4080/P3041」プロセッサを採用するユーザは、コスト低減および性能向上に寄与するという。また、「T4240/T1040」プロセッサや「QorIQ Qonverge B4860」デバイスなどと同様、同社の28nm QorIQプロセッシングプラットフォームを採用している。さらに、高効率のデュアルスレッドe6500 Power Architectureコアを搭載、同コアは28nmのフラッグシップ通信プロセッサ「QorIQ T4240」にも導入されている。e6500コアのデュアルスレッド技術により、e6500コアをシングルスレッドで動作させた場合に比べて1.7倍の性能を実現している。加えて、最大1.8GHzの処理性能を発揮しつつ、短い7段パイプラインを維持することで、予測できないコントロールプレーンのコード分岐に対して最適なレイテンシで応答する。この他、e6500コアは、128ビットSIMD(Single Instruction Multiple Data)ベクタ処理エンジンであるAltiVecテクノロジを搭載しており、信号処理アクセラレーションやレーダ処理など、従来はDSPが処理していた演算を、はるかに少ない消費電力で実行する。
なお、特定顧客向けに現在サンプル出荷中。一般向けのサンプル出荷は、2014年第1四半期より開始する予定。