日立ソリューションズは11月14日、スマートフォンやタブレット端末、SNSを活用してO2O(Online to Offline)マーケティングを実現する小売向けソーシャルCRMサービス「ReBee」を発表した。クラウドサービスとして15日より提供を開始する。
同サービスは、顧客個人の趣味や嗜好にあったクーポンなどの情報を発信したり、その利用履歴を把握したりするもので、カスタマイズによってタブレット端末でのクレジット決済も可能となる。このクラウドサービスの提供によって、企業はシステムの初期導入費のコスト低減や運用の負荷軽減を図ることができ、また、ユーザー数や事業の規模に応じてシステムを利用することができる。
スマートフォンやタブレット端末の普及が増大する中、インターネット上の情報から効果的にリアルな店舗に導く"O2Oマーケティング"に取り組む企業が増えている。日立ソリューションズは、2012年10月からスマートフォンやタブレット端末を活用してO2Oマーケティングを実現する「小売向けソーシャルCRMパッケージ」を提供してきた。その中で、システム導入コストや運用負担の軽減、事業規模に応じたシステムの拡張性に関する要望を受け、これに対応するためクラウドサービスによる提供を決定したという。
ReBeeは、商業施設や店舗のマーケティング担当者が、顧客情報の管理や顧客個人の趣味や嗜好にあったクーポンなどの情報の発信を可能とするサービスである。また、その使用状況をキャンペーン別にトレース分析して、商業施設や店舗のO2Oマーケティングを支援する。顧客は、スマートフォンに無料のアプリケーションをダウンロードするだけで、クーポンの受け取りができるようになり、会員カードの利便性が向上する。さらにシステムをカスタマイズすることで、店舗でのタブレット端末によるクレジット決済や電子スタンプカードの利用が可能となる。
電子会員カードとして用いられるスマートフォンアプリ「ReBee Card」は、店舗の「お知らせ」や「電子クーポン」の新着情報をひと目で見つけることができる。メールマガジンやダイレクトメールとは異なり、店舗でユーザーのクーポン取得の有無を把握することが可能です。カスタマイズによって電子スタンプカードも利用できる。
「ReBee Tablet」機能では、ユーザーが来店した際にReBee Cardアプリに表示されたクーポンを選択することで、店員はタブレット端末でクーポンの利用情報を取得することができる。カスタマイズによって、タブレット端末でのクレジット決済も可能となる。
「ReBee S-CRM」は、クーポンなどのキャンペーン管理や顧客管理を行なうためのプラットフォームである。企業のマーケティング担当者は、性別や年齢などから特定のユーザーを抽出し、電子クーポンを配信できる。また、クーポンの取得や利用状況を閲覧し、キャンペーンの効果を把握することができる。