日立ソリューションズは、従来、ウィルスや通信パターンの高速確認やアプリケーションの高速識別をすることができなかったHTTPSによる暗号化通信に対して、通信速度を停滞させることなく検査、防御することで、標的型サイバー攻撃による不正侵入、データの詐取、破壊、改ざんや、SNSへのアクセスによる情報漏洩などを防ぐソリューションの提供を11月14日から開始すると発表した。

「A10 Networks AXシリーズ」

同ソリューションは、米A10 Networks,Inc.の高速ロードバランサー「A10 Networks(以下、A10) AXシリーズ」と米Palo Alto Networks,Inc.の次世代ファイアウォール「Palo Alto Networks PAシリーズ(以下、PAシリーズ)」を組み合わせて提供するもの。

日立ソリューションズでは、「A10 AXシリーズ」独自の機能であるSSLインターセプト機能を用いて、処理速度を低下させることなくHTTPSに潜む情報漏洩を防止するソリューションを提供。企業ネットワークとインターネットの境界に「PAシリーズ」を挟む形で「A10 AXシリーズ」を設置することによって、「A10 AXシリーズ」で HTTPS通信データを復号し、「PAシリーズ」で平文にてウィルスの進入検知や防御、特定の通信パターンの検出、アプリケーション識別によるポリシー制御などの詳細な検査を実施し、再び「A10 AXシリーズ」で暗号化して通信をすることで、処理速度を低下させることなく暗号化された通信の分析や検査を高速に実現する。

「SSLインターセプト機能の概要」

価格は「A10 AXシリーズ AX1030」が499万8千円(2台)、「Palo Alto Networks PAシリーズ PA-3020」が289万8千円。導入/構築サービスは個別見積で提供となる。

今後、同社では、両シリーズを組み合わせた「ハイブリッドインテグレーション」により、高度なセキュリティが求められるキャリア、データセンターならびに大規模ネットワークを有する製造業、官公庁、金融業などを中心とした幅広い業種の市場に向けてソリューションを提供し、システム開発や保守費を含め、今後3年間で10億円の販売を目標とする。