東芝メディカルシステムズは11月13日、簡単な操作で高画質を実現できるコンパクトなハイエンド超音波診断装置「Xario 100」を開発し、11月20日から全世界で営業活動を開始すると発表した。
超音波診断装置は、リアルタイムに検査画像が得られ、被ばくの心配が無いことから、腹部臓器や循環器、産婦人科、運動器などの広い臨床分野で、ルーチン検査や精密検査の目的で幅広く使われており、近年では治療方針の決定から治療時のイメージングガイド、その後の経過観察を一貫してフォローできるといった特徴から、検査室以外の外来や処置室、病棟などでも用いられる機会が増えてきている。
同装置は、2013年5月に発売されたコンパクトなハイエンド超音波診断装置「Xario 200」の基本性能を受け継ぎながらも、より簡便な操作で日常検査を快適に実施できることを目指した工夫を取り入れて開発が行われた。
具体的には、人間工学に基づいて操作パネルのボタンを使いやすく配置したほか、ユーザーの検査スタイルに合わせて各ボタンの機能を自由にカスタマイズすることを可能とし、さまざまなシーンでの利用に対応することを可能とし、Bモード画質やスペクトラムドプラ波形を1タッチで最適化するQuick Scanや、患者の体形や検査部位に応じて多くのパラメータをボタン1つで最適化するQuick Startなどの機能を活用することで、さまざまなシーンに応じながら簡単に最適の画質を得ることをが出来るようになったという。
また、独自の送受信回路「Twin Pulser」を搭載し、状況に応じた最適な送信で鮮明な画像を提供することが可能で、境界や構造物の視認性を向上させる「Precision Imaging」や、コントラスト分解能を高める「ApliPure」、深部まで高い分解能を維持する「Differential THI」などのイメージング技術のほか、組織の硬さを映像化する「Elastography」などの機能を搭載することも可能となっている。
さらに、プリンタやビデオレコーダーを搭載したり、オプションプローブや心電ケーブルなど、必要な周辺機器やアクセサリを収納するバスケットが装着可能なほか、移動の際に便利な大型のグリップハンドルと大型の4輪キャスターを備えており、病院内を軽快に移動して検査を始めることが出来る仕様となっている。
なお、接続可能プローブはセクタ、リニア、コンベックス、体腔内、4Dで、視野深度は最大40cm。観察モニタは19型LCDを採用している。