日本アバイアは11月12日、すでに米国で発表済みのコンタクトセンター向けの新ソリューション「Avaya Customer Experience Management(Avaya CEM)」をプレス向けに説明した。Avaya CEMは、データマイニングおよびデータ分析に加え、マルチチャネルによる顧客対応を拡大・同期化する各種アプリケーションを提供する。今後、国内での提供開始は今後を予定している。
Avaya CEMは、「Avaya Aura Call Center Elite Multichannel」、「Avaya Automated Chat」、「Avaya Speech Analytics」、「Avaya Contact Flow Analytics」の4つで構成される。
「Avaya Aura Call Center Elite Multichannel」は、同社のコールセンター向けソフトウェア「Avaya Aura Call Center Elite」に、Webチャット、ソーシャルメディア、SMS、インスタントメッセージ、電子メールを網羅するマルチチャネル機能を統合した。既存のCall Center Eliteのユーザーは、通常業務の中断を最小限に抑えた形で、マルチチャネル機能を追加できる。
「Avaya Automated Chat」は、顧客対応のチャットを自動化するもの。高度なレスポンスエンジンにより、チャットによる顧客からの問い合わせ内容を分析し、すでにFAQとして用意されているものであれば自動回答し、オペレータの介在が必要な場合は、オぺレータに接続する。また、オペレータに接続したあとも、顧客とのチャット内容を分析し、オペレータに対して、過去のデータから最適な回答をアドバイスするという。
「Avaya Speech Analytics」は、通話を全て録音し、音声をそのままリアルタイムでデータ分析することで、文字情報あるいはマニュアル的な応対により見落とされた可能性のある、例えば感情もビジネスインテリジェンスに活用できるようになる。たとえば、電話の対応で顧客が興奮し、冷静な対応がむずかしい場合が、メッセージ送信に切り替えるようアドバイスするという。
「Avaya Contact Flow Analytics」は、ビジネスインテリジェンスを活用することで、コールフローを視覚化し、問題個所を特定・修正する。
同社では、Avaya CEMの分析機能を使用することで、顧客の多面的な要求や期待に対し、積極的に応対することが可能となるとしている。
米AVAYA 競合戦略マーケティング部 シニア マネージャー 平野淳氏は、「最近は、実店舗、Webサイト、ソーシャルメディアなど、さまざまなメディアを統合するオムニチャネルが注目されている。今回の製品はオムニチャネル化を促進アバイアのソリューションだ。チャネルが異なっても一貫した体験を提供するのがアバイアの役割だ。企業内のチャネルが分断されており、マルチメディア対応のコンタクトセンターは少ない。社内において情報共有を徹底し、すべてのチャネルにおいて柔軟でスピード感をもったサービスを提供する必要がある。コンタクトセンターに光を当ててほしい」と述べた。
これら製品を日本語化するには、高度な日本語分析エンジンが必要となるが、平野氏は、時間はかかるが、日本化を行っていきたいとした。