AMDは、同社の開発者向けイベント「APU13」において、ヘテロジニアス・コンピューティング開発者に向けた新しい統合ソフトウェア開発キット(SDK)を発表した。
同SDKは、AMD APP SDK 2.9を含んだヘテロジニアス・コンピューティング向けSDKで、最新のAMDハードウェアとJavaをサポートしたCodeXLツールスイート(バージョン1.3)を含んでいるほか、プロジェクトのための適切なサンプルを容易に見つけることを可能とするWebベースのサンプル・ブラウザ、MakeユーティリティであるCMake向けのサポート、Visual Studioへのプラグインを持つOpenCLソース編集機能、最少の作業でアクセラレーションを実現するために最適化されたオープンソース・ライブラリ(OpenCV,Bolt)などのサンプルが含まれている。
また、GPUアクセラレートされたビデオ前処理/後処理ライブラリ、低遅延なビデオ・エンコーディングのためのライブラリなどを含むMedia SDK v1.0ベータ・リリースも提供しており、これにより開発者はAMDのユニークかつ他社とは異なるマルチメディア機能を利用できるようになるという。
さらに、ヘテロジニアス・アクセラレーションの最適化を促進し、開発者によるアプリケーションの容易なアクセラレーションを目指して、多くのOpenCLアクセラレーテッド機能が追加されたOpenCV、Fortran、CおよびC++からアクセス可能なアクセラレーテッドBLASおよびFFTライブラリーが追加されたclMath、パフォーマンス改善、クロスOSのサポートが追加されたBoltなども提供されるほか、各種のスタティックなカーネル分析機能も組み込んだとしている。
また、同社は併せて、第3世代パフォーマンスAPUである「Kaveri」の詳細も発表している。Kaveriは、ヘテロジニアス・システム・アーキテクチャ(HSA)の機能、TrueAudioテクノロジー、Mantle APIを1つに統合する最初のAPUで、デスクトップ(FM2+)、ノートブック、組み込みAPU、サーバなどの分野で次世代のグラフィックス、コンピューティング、効率性を提供することを目的に開発が進められてきたもので、カスタマ向けのFM2+の出荷は2013年末に開始され、デスクトップのカスタマ向けへの初期出荷は2014年1月14日に開始される予定だという。