スポーツイベント、社会的な大きな行事、人気ドラマ…などリアル・テレビで話題になっていることが、ソーシャルメディア上でも盛り上がりを見せる場面は多くありますよね。そんなタイミング、マーケティングにおいても大きなチャンスです!
こんにちは、SMM Labの大森です。
9月に行われたアドテック東京のキーノートなどで話題になっていた、ソーシャルメディア、モバイル時代の「リアルタイム・マーケティング」。事例とともに、昨今の「リアルタイム・マーケティング」についてご紹介します。
リアルタイム・マーケティングとは
一般的には、
「その時点で顧客が何を求めているかを把握して、最も効果的な情報を送るマーケティング手法。顧客が商品やサービスを必要としている時に情報を送るため、一般のマーケティングよりも効果が高い。「リアルタイム・マーケティング」は米国のコンサルタントであるレジス・マッケンナ氏が提唱する概念。」
と、定義されています。
参照:IT pro/リアルタイム・マーケティングとは
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Keyword/20070222/263010/
ソーシャルメディアが普及した昨今では、多くのユーザー間で瞬間的に盛り上がっている話題に乗り、その話題に関連づけた形で企業・ブランドメッセージを届ける、といった意味合いで使われることも多くなっているようです。
事例に見るリアルタイム・マーケティング
では、実際にどのような形でリアルタイムマーケティングが行われているのでしょうか?
4つの事例をご紹介しながらみていきます。
●米Twitter上場(Nespresso USA)
先日、日本時間11月8日に話題になったTwitter社の上場。
上場の盛り上がりに際してアメリカではお祝いのツイートや関係者による喜びの声がTwitter上に散見されました。
そんな中、Nespresso USAのTwitterアカウントではこちら↓を投稿。
https://twitter.com/NespressoUSA/status/398556201916444672
お祝いのコメントとともに、Twitterのマークをあしらったラテアート写真。お祝いムードを多くの人と一緒に盛り上げるとともに、自社商品を鮮烈に印象づけています。
●東北楽天ゴールデンイーグルス優勝
先日、プロ野球日本シリーズで見事、初優勝を果たした東北楽天ゴールデンイーグルス。
楽天イーグルスのTwitterアカウントでは優勝の瞬間を胴上げの写真とともにツイート。
https://twitter.com/Rakuten__Eagles/status/396983651977555970/photo/1
このツイートはRTが6万以上に上り、11/1-11/7間でのリツイート数は国内1位にもなりました。
参考:Twitterブログ:週間リツイートランキング
http://blog.jp.twitter.com/2013/11/111117.html
また、Web全体やソーシャルメディア上でも、優勝決定直後のお祝いムードとともに、関連企業では自社PRにつなげる動きがありました。
☆アディダスジャパン
アディダスジャパンは、優勝決定から約2時間後にTwitterとFacebookでこちら↓を投稿。
楽天イーグルスのエースであり、日本シリーズ中、大きな注目を浴びていたマー君こと田中将大選手。祝福のメッセージと併せて、田中選手が着用している自社のスパイクをアピール。
また投稿文には、この商品が購入できるECサイトへの導線も設けています。
注目が集まるタイミングを逃さず、商品をさりげなくプッシュしています。
●東京オリンピック開催決定(日本コカ・コーラ)
日本時間2013年9月8日、2020年のオリンピック開催地に東京が選ばれ、日本中が喜びに包まれたことは記憶に新しいですよね。
コカ・コーラでは当日午前5時過ぎ、まさに決定した直後にも関わらず、ソーシャルメディア等で消費者、ユーザーと共にこれを祝すメッセージを発信。
https://twitter.com/CocaColaJapan/status/376440136294080512
Twitterでは同時にキャンペーンの告知も。
https://twitter.com/CocaColaJapan/status/376503074497376256
ムードを盛り上げるだけでなく、ファンをしっかり掴む施策もタイミングよく行っています。
また、日本コカ・コーラ本社ビルにも、数時間後にバナーを掲げ、リアルの場でも東京オリンピック開催決定の喜びを即座に表現しました。
参照:コカ・コーラは東京オリンピックを支援します
http://www.cocacola.co.jp/pacblog-coca-cola-supports-tokyo-olympic-2020
●米NFL(オレオ)
スーパーボウルといえば全米で最大のスポーツイベントであり、試合中継は毎年高視聴率、TVCM枠は毎回スポンサーが力を入れて制作したCMを流すことでお馴染み。
そんなアメリカの第47回スーパーボウル中継中、停電が発生。
このアクシデントと、視聴者がテレビを見ながらソーシャルメディアをチェックしていることを活かし、オレオは停電中にTwitterでこちら↓のツイートをしました。
https://twitter.com/Oreo/status/298246571718483968
「停電?問題ない」というツイート。瞬く間に注目を集め、1万5000以上のRT、Facebookでも2万以上のいいね!がつき、オレオというブランド・商品名を多くのユーザーに印象づけました。
参照:スーパーボウル停電で大勝利:オレオのSNS宣伝チーム
http://wired.jp/2013/02/06/oreo-twitter-super-bowl/
まとめ
今回は、時事ネタやスポーツイベントに合わせたタイミングでの例とともに、リアルタイム・マーケティングをご紹介しました。
メリットとして
瞬間的にユーザーと一緒に盛り上がり・熱気を共有することで、ユーザーに寄り添ったブランドということをアピールできる
盛り上がりを見せている話題に関連づいた印象的なクリエイティブで自社メッセージを発信することで、ブランドが強く頭に残りやすい。そして既存ファンにはシェアしてもらいやすく、新規ファンの獲得にもつながりやすい
といった点が考えられるのではないでしょうか。
多くの人が話題を共有し合い、注目が集まると瞬時にクチコミが広まりやすいソーシャルメディアだからこそ出来ることだと思います。また強く印象付かせ、上手くいけば購入決定に影響を与えることもできるともいわれています。
特にモバイルでの利用が当たり前になり、テレビでスポーツ中継を見ながらソーシャルメディアで実況・会話をする”セカンドスクリーン”が浸透しつつあることや、1日に何度もソーシャルメディアにログインする人も少なくない、という背景も見逃せません。
これらを加味して、お祭りごととして盛り上がる瞬間瞬間を逃さないアプローチ法を用意しておくことが、重要になってくるのではないでしょうか。
オレオのように突発的な話題に対応してクリエイティブやメッセージを考えるのはなかなか難しい…というみなさまは、ぜひ、季節イベントや社会的に大きな行事の話題を取り入れるから実践してみてはいかがでしょうか?
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