STMicroelectronicsは、低消費電力センサハブコントローラとして動作する32ビットマイコン「STM32F401」に、MoveaのSmartMotion技術を組み込むことで合意したと発表した。
Moveaの高精度モーション処理モデルを「STM32F401」に組み込むことで、ユーザの活動、位置、環境に応じてニーズを予測し、追加サービスを提供するといったこれまでになかった機能やサービスが実現する。例えば、スマートフォンのロック解除操作が不要なジェスチャによるアプリの起動、日常の身体活動の正確な把握、歩行者用屋内ナビゲーションや位置情報ベースのサービスの利用が可能になる。ユーザの中には、多くの時間を屋内で過ごす人もいる。このため、屋内での位置や活動をモニタすることは、位置情報ベースのサービスを展開する上で非常に重要となる。STのセンサハブ上で、Moveaの歩行者用推測航法機能を実行することで、低消費電力コンテキストアウェアネスアプリケーションおよびサービスソリューションが実現するとしている。
Moveaのセンサハブソリューションは、ソフトウェアやファームウェア、ツールの包括的なセットで構成され、加速度センサやジャイロセンサ、地磁気センサ、圧力センサからデータを集約し、先進的なモーション機能を「STM32F401」プラットフォームで実現する。これらの機能は、自動較正、3D方位、3Dコンパス、モバイルジェスチャ、活動モニタ、歩行者用ナビゲーションなどによって活用される。Moveaは、Android/Windows搭載機器向けに、全てのモーション処理とサポートのソフトウェアを提供している。
「STM32F401」は、3mm角の小型パッケージを採用しており、メモリとペリフェラルを内蔵する他、ARM Cortex-M4コア(84MHz)と、独自のメモリアクセラレータインタフェース(ART)を搭載し、モバイル機器向けに設計されている。なお、SmartMotion技術を搭載した「STM32F401」とツールは、2013年第4四半期より発売の予定。