昭文社は、同社グループ会社が提供する防災アプリ「震災時帰宅支援マップ」を特定法人向けに受注しカスタマイズ制作するアプリが、摂南大学に採用されたと発表した。カスタマイズアプリが大学に採用されるのは初だという。
「震災時帰宅支援マップ」は、大震災などで交通網がマヒした際に、自宅や最寄りの避難所まで歩いて帰ることをサポートするための地図アプリで、既に一般ユーザー向けに「首都圏版」を提供している。
このアプリでは、GPS機能を使って自分の現在位置を地図上に示すことができ、避難所や帰宅支援ステーションなど、災害時に必要な防災拠点施設を検索することができる。アプリは予めダウンロードしておくスマートフォン本体格納型のため、通信不要で利用できる。
摂南大学では、学生向けの帰宅支援マップを作るにあたり、学生の半数以上がスマートフォンを利用していること、震災時の通信が不安定になる点を考慮。同アプリが紙の地図よりも携帯性に優れ、現在地が通信不要で把握できるなど利便性が高い点を評価し採用したという。
「摂南大学避難マップ」は、GPS通信、防災拠点検索など既存機能のほか、同大学が設定した2つのキャンパスから最寄り駅までの8つの「避難ルート」を表現。避難ルート上には、同大学の学生自らが実際に調査した歩行する上での危険箇所、休憩ポイント、水飲み場など、歩いて帰る際に参考となる情報も記載している。収録した地図は、実質の徒歩範囲である同大学のキャンパスから半径10キロ圏内を網羅しているという。
アプリの価格は無料で、iPhone 4以降(iOS 5.1以降)、Android(Android OS 2.3、4.x)で利用できる。