キヤノンは2013年11月7日、業務用の30型4Kディスプレイ「DP-V3010」を2014年1月下旬に発売し、4K映像制作ディスプレイ市場に新規参入すると発表した。キヤノンが独自に開発したディスプレイ用映像エンジンやRGB LEDバックライトシステム、およびIPS液晶パネルを搭載している。
卓上に設置可能な30型で、編集室やスタジオでの画質の最終確認など、映像編集に適しており、4Kデジタルシネマ制作における高度なニーズにも対応するという。
キヤノンは、映像制作用レンズ・カメラで構成する「CINEMA EOS SYSTEM」と合わせて、入力から出力まで、4Kデジタルシネマをはじめとする映像制作現場を強力にサポートするとしている。
豊かな色彩を再現するRGB LEDバックライトシステムとIPS液晶パネルを搭載することで、業界団体Digital Cinema Initiatives(DCI)が定めるデジタルシネマ向けの色域表示に適している。
高性能なディスプレイ用映像エンジンの搭載により、画面内の色や輝度のムラを防ぎ、高精度な均一性と、濃淡を1024段階で表示する滑らかで正確な階調特性を実現した。特に、映像の色味やトーンを整えるカラーグレーディング作業で求められる忠実な色再現が可能であるという。
4096×2560ピクセルの高解像度IPS液晶パネルを採用することで、DCI規格の解像度に準拠した4096×2160ピクセルの4K動画を拡大・縮小処理をせずにそのまま表示することが可能。また、画面のアスペクト比が16:10であるため、高解像度の静止画加工やCG、特殊効果VFX制作などの編集作業にも適している。
また、DCI規格のコントラスト比2000:1以上も達成しており、デジタルシネマ制作で重要とされる暗部の階調表現を正確に再現し、夜景などの暗いシーンにおいても忠実に表示できるという。