Wind Riverは11月4日(米国時間)、「Wind River Diab Compiler」の最新版と自動車向け機能安全規格ISO 26262用Qualification Kitを発表した。
今回、Diab Compilerではサポートアーキテクチャが拡充され、ルネサス エレクトロニクスの車載用マイコン「RH850」ファミリのサポートが追加された。また、その開発プロセスにおいて、Automotive SPICEプロセスアセスメントモデルのレベル2を取得したという。
「Diab Compiler」は、C/C++コンパイラ、アセンブラ、リンカ、ANSI C/C++ライブラリ、命令セットシミュレータ(ISS)を搭載したソフトウェアツールスイートで、OSに依存せず、各種プロセッサアーキテクチャに対応している。オートモーティブ、インダストリアル、航空宇宙・防衛システムといった分野で、ミッションクリティカルなアプリケーションで広く使用されているという。「Diab Compiler」の品質と性能は、数百万のテストケースで検証されている。
また、自動車向け機能安全規格ISO 26262への準拠を目指すユーザーを支援する取り組みも進められており、Wind River Diab Compiler ISO 26262 Qualification Kitは、ISO 26262のツールの分類と認定といった課題に、より適切に取り組めるモデルベースの環境を提供。「Diab Compiler」で自動車向け安全規格への適合を目指すユーザーを、さらに手厚くサポートする。
なお同社では、今回のサポートの拡充により、より幅広いオートモーティブプロジェクトで、柔軟な活用が可能になるとしている。