MM総研は10月31日、2013年度上期の「国内携帯電話端末出荷概況」を発表した。これによると、上期の端末総出荷台数は1645万台で、前年同期に比べ19.7%の大幅な減少を記録。同総研では「携帯キャリアによる端末絞り込み戦略の影響があった」と分析している。

総出荷台数1645万台のうち、スマートフォンの出荷台数は1216万台で、こちらも前年同期に比べて14.5%の減少となっている。同総研では、2000年以降、半期ごとに出荷台数の統計調査を行っているが、1645万台の出荷数は2008年度下期(1608万台)に次いで2番目に少ない出荷台数であったという。

出荷台数が減少した要因には、ドコモの「ツートップ戦略」に代表される端末絞り込み戦略のほかに、下期の商戦期を視野に入れた在庫調整も影響しているという。そのため、下期には再び2000万台規模の出荷台数に回復する見通しを示している。それに伴う2013年度通期総出荷台数は3960万台で、前年度比で5.3%の減少となる。そのうち、スマートフォンの出荷台数は2990万台で前年度比0.6%の増加となり、総出荷台数のうちスマートフォンが占める割合は75.5%に達すると予測している。

メーカー別ではソニーモバイルが大幅増

メーカー別の出荷台数シェアでは、アップルが2011年度下期から4期連続で1位を獲得した。出荷台数は447万台で前年同期に比べて2.2%の微減だったものの、シェアは4.9%増の27.2%となった。

2位はソニーモバイルコミュニケーションズで、出荷台数は276万台となり、前年同期比で36.0%の大幅増となった。それに伴いシェアも6.9%増の16.8%となり、同社初のシェア2位を獲得している。

3位はシャープで出荷台数が216万台(前年同期比15.0%減)のシェア13.1%(同0.7%増)、4位は京セラで出荷台数が169万台(同7.6%増)のシェア10.3%(同2.6%増)。5位はサムスンで出荷台数150万台(同12.3%減)のシェア9.1%(同0.8%増)、6位は富士通で出荷台数123万台(同66.1%減)のシェア7.5%(同10.2%減)、7位はパナソニック モバイルコミュニケーションズで出荷台数84万台(同39.1%減)のシェア5.1%(同1.6%減)となった。

メーカー別シェア

MM総研では、2017年度までの総出荷台数予測を行っており、通期で4000万台前後の出荷を維持するとみている。スマートフォンが占める割合についても、今年度と大きく変わることなく、いずれも80%前後の比率になると予測している。

通期総出荷台数予測