コニカミノルタは10月31日、同社の産業用材料・機器事業の一部事業であるHDD用ガラス基板事業から撤退することを決定したと発表した。
同事業では、主にノートPCなどで用いられる2.5インチHDD向けガラス基板の製造ならびに販売が行われてきたが、近年の記録密度向上ニーズの高まりから、技術的な優位性の確保が厳しい状況となってきており、足元の出荷数量の減少が続いていたという。また、タブレット端末などの普及などにおけるSSDなどのHDD代替製品の台頭が進んできており、今後の需要動向に関して持続的な成長拡大を見通すことが困難といった判断から、2013年11月に生産を終了し、同12月をめどに販売終了とし、事業の撤退を決定したとする。
なお同社では、2014年3月期第2四半期決算において、事業撤退損として特別損失168億円を計上しており、今後は、安定して収益生長が期待できる産業用やプロフェッショナル向けに事業領域の拡大を図るなど、事業全体のポートフォリオの見直しおよび事業の選択と集中を進めていく方針としている。