東芝は10月31日、スマートコミュニティ事業体制の強化を目的に、「スマートコミュニティセンター(以下、新センター)」を神奈川県川崎市に開所したと発表した。

「スマートコミュニティセンター」外観

新センターの概要は、地上15階・延床面積104,594平方メートル。部門・事業・グループ会社間を横断した技術の融合、価値の創造を目指し、グループ会社を含む社会インフラ部門やクラウドソリューション部門など、スマートコミュニティ事業に関連する部門の従業員約7,800名が順次集結。異部門間でのコミュニケーションを円滑に行える環境にすることで、シナジー効果の創出を図るとともに、川崎周辺に位置する同社研究所、工場との連携を強化することにより、スマートコミュニティ事業のグローバル展開を一層加速していく。

新センタービルは、最先端のスマートBEMS(Building Energy Management System)を導入しビルの設備と統合・連携することでビル全体のエネルギーを管理・コントロールするとともに、需要に応じた効率的な運行制御を行うグリーンエレベーターの設置、全館LED照明の採用、環境調和型の高信頼電源や高効率の空調システムの導入などにより、ビル全体の省エネ率32%、CO2削減量54%を実現する。

電力の最適制御に加え、最適空調制御システム、画像センサ応用照明制御などを導入し、省エネと執務者の快適性の両立を実現するとともに、免震構造の採用や非常用自家発電装置、二次電池SCiBを用いたエレベーター停電時継続運転システム、災害時電力需給制御システムなどの導入により、災害時でも社会インフラ事業の継続性(BCP)を確保することで、社会を支えるインフラ施設の早期復旧などへの貢献を目指す。

また、先進的なワークスタイル・ワークプレイスとして、最先端のICT設備や様々なオフィスシーンを支援するシステムを導入するとともに、海外を含むグループ間での情報連携の一層の強化に向けた、電話を含めたユニファイド・コミュニケーションの国内初の大規模導入、従業員の自律的な健康増進・病気予防を支援する「ポジティブヘルスケアルーム」の設置など、執務者のワークスタイルのイノベーションを追求していく。

なお、あわせて新センター内には、スマートコミュニティ事業、クラウドソリューション事業のショールームを設置するとともに、東芝グループの最新商品や最先端技術の展示のほか、子供たちが科学技術を学び・体験できる展示・イベントを展開する場として「東芝未来科学館」を2014年2月1日にオープンし、東芝ブランドの発信・地域社会への貢献のために、積極的に活用していく。