ウォッチガード・テクノロジー・ジャパンは10月30日、電子メールおよびWeb対応のセキュリティアプライアンス「WatchGuard XCSバージョン10」に搭載される最新のOSの機能について発表した。XCS 10では、IPv6のサポート、アウトバウンド向けのスパム対策機能が追加されており、小規模・中堅規模・大規模など、あらゆる規模の企業に適したコンテンツセキュリティの導入と管理を効率化するという。また、XCSの仮想アプライアンス「WatchGuard XCSv」においては、最新のXCS 10より、VMwareの仮想環境に加えて、新たにMicrosoft Hyper-Vをサポートする。
ウォッチガードのプロダクトマネジメント担当ディレクタであるロジャー・クローレス氏は、「WatchGuard XCSは、効果的な電子メールとWebの保護、さらにDLP(情報漏えい防止)機能を提供している。XCSのOSを最新版へアップグレードすることで、ITセキュリティ担当者の導入と管理の負荷を軽減し、仮想化やIPv6サポートといった今日の課題に応える新たな機能が利用できるようになる」と説明している。
またXCSでは、新たにIPv6をサポートしている。ガートナーによれば、「IPv6の採用が進むにつれ、セキュリティの専門家や攻撃者によるIPv6の脆弱性の発見が増えてくる。IPv4からIPv6への移行では、この脆弱性に対する強力な管理プロセスが重要となる」と予測しており、こうした状況に対応するべく、XCSでは、IPv6またはIPv4との混在環境に移行した際でも、これまでと同様のセキュリティコントロール機能を適用することが可能という。
なお、アウトバウンドのスパム対策機能については、常時アウトバウンドメールを監視し、企業内部からの機密情報の漏えいや企業の信頼性の低下防止に貢献するというもの。ウォッチガード・テクノロジー・ジャパンでは、BYODの普及やゲストユーザによるネットワークアクセスが増加しているため、IT部門は外部ネットワークからの攻撃のみならず、内部ネットワークにも注視する必要性があると、背景を説明している。