東芝は10月31日、スマートフォンやタブレットなどの携帯機器向けに、同社の19nm 第2世代プロセスを用いたNAND型フラッシュメモリチップを採用した、組込式NAND型フラッシュメモリ(embedded MultiMediaCard:e・MMC)として、32GB品「THGBMBG8D4KBAIR」および16GB品「THGBMBG7D2KBAIL」を開発、量産を2013年11月下旬より開始すると発表した。
2製品ともに、2013年9月にJEDECが正式策定した e・MMCTM Version 5.0に準拠したフラッシュメモリとコントローラチップを一体化した制御機能付の組込式NAND型フラッシュメモリ。NAND型フラッシュメモリの制御機能(書き込みブロック管理、エラー訂正、ドライバソフトウェアなど)を搭載しているため、ユーザー側での開発負荷を軽減することが可能となり、システム開発期間の短縮を図ることができるようになる。
また、19nm 第2世代プロセス採用の64Gビット(8GB)チップを用いることで、同第1世代プロセス品比で、パッケージサイズ面積が22%小型化された11.5mm×13mmの小型FBGAパッケージに収めることが可能となった。
さらに、新規高速インタフェース規格「HS400」を採用したこと、ならびにコントローラの処理能力向上、書き込み処理の最適化などにより、従来製品比で読み出し速度は64%高速化となる270MB/s(シーケンシャル/HS400モード)、書き込み速度も32GB品で38%高速化となる90MB/s(同)、16GB品でも25%高速化となる50MB/s(同)とすることに成功。これにより、大容量のデータも短時間で転送することが可能となった。
なお同社では、今回の16GB/32GB品に続き、4GB、8GB、64GB、128GBの各製品も順次量産を行っていく予定としている。