情報通信研究機構(NICT) ユニバーサルコミュニケーション研究所と京都府精華町は10月29日、同町の広報キャラター"京町セイカ"を用いて、周囲から見ることができる裸眼立体映像デジタルサイネージを開発したと発表した。
精華町の広報キャラクター"京町セイカ"は、精華町が発信する行政情報やその他の広報活動について、住民に分かりやすく伝え、興味を持ってもらうことを目的として誕生した。一方、精華町に位置するNICT ユニバーサルコミュニケーション研究所は、立体映像技術の研究を進めており、特別なメガネなしで周囲から観察できる、テーブル型の裸眼立体ディスプレイ「fVisiOn」の研究開発を行っている。
今回、両者の連携により、「fVisiOn」を用いて"京町セイカ"の裸眼立体映像を表示するテーブル型デジタルサイネージを開発、11月7日~9日に同町で開催される「けいはんな情報通信フェア2013」にて、同デジタルサイネージによる来場者案内が行われる。
テーブルの上に現れた"京町セイカ"が、声で身振り手振りを交えて、自己紹介や「けいはんな情報通信フェア」を案内する。なお、案内する声は、NICTが開発した音声合成技術を利用し、自動的に合成されたものという。
今回の映像は、Webを通じての発信も予定しており、ネット上での広報活動の波及効果も同時に調査するという。こうした活動により、NICTは裸眼立体映像の社会受容性や広報効果などの検証を行い、精華町は"京町セイカ"による町の広報活動を行っていくとしている。