ルネサス エレクトロニクスは10月30日、2014年3月期第2四半期決算の発表に併せ、「ルネサスを変革する」と題した成長戦略を公開した。
同資料によると、現在、ルネサスには以下の3つの課題があり、これらの課題を乗り越え、2017年3月期に営業利益率2桁%の実現を目指す徹底的に収益にこだわった変革プランを始動させるという。
- マーケットイン志向
- 内部運営上の課題
- さらに強固な財務体質の構築
具体的な変革プランの骨子としては、マーケットイン志向へ事業ドメインを変革すること、収益志向の組織・仕組みへ変革すること、グローバルな経営・組織体制へ変革することが掲げられており、意思決定と活動のスピードアップを図り、生産拠点の再編や設計拠点の統合などによる効率化といった製品ミックスの改善の実行とそれにともなう固定費・変動費の改善を実施することで営業利益率2桁%を目指すとしている。
また、従来より提唱してきたアプリケーション軸への事業ドメインのシフトによるデバイス単体ではなく、キットやプラットフォームとして提供することにでの、価値の増大・顧客の拡大を目指す路線は継続しているが、より詳細に、新興国・中間層の拡大に伴うエネルギー需要増や制御とITの融合による高機能化進展に対応するソリューションを自動車、産業・家電、OA・ICT、汎用といったドメイン別に強化を図っていくことが提示された。
さらに、11月1日付で生産・販売体制の見直しを実施。新たに、執行役員常務兼CSMOおよびグローバル・セールス・マーケティング本部の本部長として、フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンの社長などを務めた経験を持つ高橋恒雄氏が就任。グローバルな販売部門の取りまとめとしてリーダーシップを発揮し、事業部門と連携しながら世界のカスタマのニーズを捉えるとともに提供する価値の向上を図り、売上/利益およびデザインインの最大化に取り組んでいくとしている。