ファイルメーカーは10月30日、東京・日本橋で商品用パッケージのデザインや試作品の製作、金型開発などを営むワークキャムが、iPadとFileMakerを組み合わせたシステムを導入し、年間100万円以上のITコスト削減を実現したと発表した。
このシステムは受注から設計、3Dモデルの作成、金型の削り出し、納品といった一連のワークフローがFileMakerによって情報管理され、社員はその情報にデスクトップやノートPCだけでなくiPadからでもアクセスできる。
従来の金型を削り出す工程では、少し離れた場所に設置されたノートPCの画面に表示される数値をメモし、それをマシン前に戻って再入力していたが、手間がかかる上に、転記ミスなどのヒューマンエラーも発生していたという。
iPadとFileMakerを組み合わせたシステムでは、手元でiPadの画面を見ながらCAMのパラメータをマシニング装置に入力したり、削り上がった製作物をその場で写真に撮ってFileMakerに記録している。
ノートPCの場合、加工現場で発生する粉塵などにより故障が頻発したが、iPad導入後は、マシンの前で数値を確認しながら入力することができるため、手間もヒューマンエラーも減り、年間100~120万円のコスト削減が見込まれるという。