情報処理推進機構(以下、IPA) 情報処理技術者試験センターは10月29日、「iパス」をはじめとする情報処理技術者試験の全試験区分において「情報セキュリティ」に関する出題の強化・拡充を実施すると発表した。
これは、昨今の情報セキュリティの重要性の一層の高まりや情報セキュリティ人材が不足している状況を踏まえ、情報セキュリティに関する知識を含めた国民全体のITリテラシー向上及び情報セキュリティ人材の更なる育成・確保に資することを目的とするもの。
「iパス」の出題の見直し内容は、情報セキュリティに関する出題比率を大幅に高め、「iパス 出題範囲」(別紙1)における「中分類23 セキュリティ」の出題比率を2倍程度に高くする。また、「中分類2 法務(うち、セキュリティ関連法規)」の出題比率も高くする。
またITを利活用する業務部門の従事者にとって、より親和性の高い出題構成とするため、ITシステム開発寄りの出題比率、マネジメント系では「中分類8 システム開発技術」及び「中分類9 ソフトウェア開発管理技術」の出題比率を低くする。
その他、全分野における個々の試験問題についても、技術的に細かい内容を問う問題を排除し、学習した知識が実務に生かせるような問題の出題に継続的に取り組んでいく。
「基本情報技術者試験(FE)、応用情報技術者試験(AP)」の見直し内容は、午前試験において「中分類11 セキュリティ」の出題比率を高く、午後試験において「情報セキュリティ分野」を選択問題から必須問題に変更する。
「高度試験」においては、「高度試験全区分」が午前I試験(共通知識)において「中分類11 セキュリティ」の出題比率を高く、「ITストラテジスト試験(ST)」が午前II試験の出題範囲に「中分類11 セキュリティ」を追加、「プロジェクトマネージャ試験(PM)」が、午前II試験の出題範囲に「中分類11 セキュリティ」を追加、「システムアーキテクト試験(SA)」「ネットワークスペシャリスト試験(NW)」「データベーススペシャリスト試験(DB)」「エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)」「情報セキュリティスペシャリスト試験(SC)」「ITサービスマネージャ試験(SM)」「システム監査技術者試験(AU)」が午前2試験において「中分類11 セキュリティ」の出題比率を高くする。
適用時期は、iパスが平成26年5月7日以降の試験から、FE/AP/高度試験が平成26年度春期試験から適用となる。