Maxim Integratedは、シグナルチェーン全体をエンドツーエンドで提供し、ファクトリーオートメーション(FA)の簡素化を実現する3つの低電力リファレンスデザイン(「Carmel」、「Monterey」、「Fremont」)を発表した。
各インダストリアルリファレンスデザインは、完全試験済みのサブシステムで、回路図、レイアウトファイル、およびファームウェアを完備しているため、すぐに使用できるほか、カスタマイズも可能だという。
Carmelは、高精度、低ノイズのアナログ出力を提供するもので、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)および分散制御システム(DCS)に最適だと同社では説明している。高電圧から真のゼロまでの高精度出力が可能なほか、短絡、開放回路、電圧低下、および過熱状態の検出によるエラー通知機能を内蔵。また、-20mA~20mAおよび-10V~10Vのバイポーラ信号を含む電流出力と電圧出力の両方を提供する柔軟性を備えている。
また、Montereyは、高精度、産業用ループ駆動センサトランスミッタで、標準の温度センサ入力(RTD PT1000)をノイズ耐性があり長距離にわたって変動しない4~20mAの信号に変換することが可能なため、分散型産業用センサシステムに最適だと同社では説明している。システム電流消費は2.1mA以下と低消費電力ながら、プロセス可変入力範囲全体にわたって0.1%のシステム精度をサポートしている。
そしてFremontは、0mV~100mVの入力を受け付ける低電力アナログフロントエンド(AFE)で、低電圧出力センサ、およびプロセス制御と医療アプリケーションに最適だと同社では説明している。消費電力は300mW(typ)以下ながら、シングルエンドシステムのため差動信号への変換が不要といった特徴を持つ。
なお、いずれもボードの購入が可能であり、これらを活用することで迅速なプロトタイプ作成、早期ソフトウェア開発、および設計を確実に行うことが可能になると同社では説明している。