英Juniper Researchは10月28日(英国時間)、携帯電話などモバイル端末を利用した国際送金に関する報告書を発表した。モバイル国際送金市場は2013年に初めて100億ドルの大台に達すると予測しているが、課題も大きいとしている。

国際送金は主として自国への送金に使われることが多く、Western Union、Monerygramなどの既存サービスに加え、eServGlobalなどがよく利用されているという。2018年には、4億人のモバイル利用者が携帯電話を利用した送金を利用すると予想している。

2013年に100億ドルに達するなど成長が見込まれる一方で、参入を図ったベンチャー企業は受け取り側の市場でモバイルウォレットの利用者をなかなか獲得できず失敗に終わっているとも報告している。複雑な法規制やコストがいまだに障害になっていると分析しており、アフリカでのモバイル送金への課税が国内間のモバイル送金サービスの成長を妨げているとも述べている。

モバイルを利用した送金サービスは米国で活気づいている。「Gmail」と「Google Wallet」で送金サービスを利用できる米Googleのほか、米PayPalが送金サービスのVenmoを買収、ライバルの米Squareも今月送金サービス「Square Cash」の一般提供を開始したところだ。だが、これらのサービスは送金元と送金先が米国内に限定されている。