去る2013年9月27日、マイナビ主催のセミナー「トップアナリストが教える Google アナリティクス運用の"極意"」が開催された。本記事では当セミナーの様子を簡単にレポートしたい。
企業のWeb担当者向けに開催された本セミナーでは、トップアナリストであるサイバーエージェント小川卓氏らが登壇し、Google アナリティクスを使用してサイト価値を向上していくために必要な考え方やノウハウが公開された。なお、小川氏の講演資料ではこちらからダウンロードができるので、ぜひ参照してほしい。
トップアナリストのキャリアを支えた意外なメソッド
まず基調講演では、「Google アナリティクスの真価を発揮するための、社内"巻き込み"術」と題し、小川卓氏が登壇。解析にはいる前に必要な社内交渉のノウハウや効果をあげるPDCAの運用について解説された。閉塞感のあるサイト運用の現場では、アナリストに過剰な期待をしがちだ、しかし、小川氏が述べたのはきわめて現実的なスピーチだった。曰く「この先、解析ツールがどれほど進化しても、改善施策を教えてくれるものにはならないだろう」。つまり、運用関係者が身の丈にあったデータ解析を地道に続け、PDCAを放棄せずに頭に汗をかいて改善していく他に、特効薬などないという。そして、それを成すには社内共有メールの件名表記ルールのレベルから、配慮すべき点があるとも。小川氏の輝かしいキャリアの影には、こんな地道な積み重ねがあったとは、やはり驚きを覚えずにいられない。
サイトのパフォーマンスアップにGAプレミアム
次に、「Google アナリティクス プレミアム+実践ABテスト による継続成果改善」を題したセッションに、野口竜司氏(イー・エージェンシー)が登壇。Google アナリティクス プレミアムのメリットに触れた後、「すぐできるGoogle アナリティクス活用 四の技」というパートでは、トレンド、セグメント、カスタマイズ、オートメーションという4つの項目で、数々の著名サイトの改善を手がけてきた氏の技の数々を披露した。特に最近、機能変更されたセグメントの部分では、Google アナリティクスのパフォーマンスを引き出す術を伝授。なるほど、プロはこのような活用をしているのか、とハラオチする場面が多々あったことを付け加えておこう。
迫力満点の展開となった「ライブWebコンサル」
最後のパネルディスカッションでは、応募者からよせられた質問に2人が答えたほか、ライブでサイトの診断、解析を行うという「ライブWebコンサル」が行われた。これは来場者有志により提供された、あるECサイトのGoogle アナリティクスのダッシュボードをスクリーンに映し、"マグロの解体ショー"よろしく、2人がサイトを数字で分解、分析し、次々に問題点を指摘していくというもの。
提供されたサイトのダッシュボードがかなりリアルなものであったこともあり、インパクトある、スリリングな内容となり、来場者も興味深くスクリーンを凝視していた。同じ数字を見ていても、キャッチアップする情報がこうも違うのか、と両名の聡明さには、ただただ驚くばかり。さらに野口氏はABテストの最適化ツール「Optimizely」を使いレイアウトを動的に変化させ、具体的な改善を提示して見せた。やはりその場でイメージを提示できる説得力は強力で、彼が多くの大規模サイトの改善で結果を出してきた片鱗が伺えた。
演目はすべて終了した後も、小川氏、野口氏に質問をする方も多く、知識吸収欲を刺激できたようだった。今後もマイナビではWeb担当者向けのセミナーを行っていくので、ぜひチェックしてみてほしい。
資料配布中
トップアナリストが教えるGoogle アナリティクス運用の"極意"
本記事でレポートした「トップアナリストが教えるGoogle アナリティクス運用の"極意"」セミナーに登壇した小川氏の講演資料をこちらからダウンロードができます(簡単なアンケートへの入力が必須です)。当日、ご来場できなかった方も、ぜひこの機会にチェックしてみてください。
資料ダウンロードはこちら