Wind Riverは10月23日(現地時間)、組み込みLinuxプラットフォーム「Wind River Linux」の最新版を発表した。
最新版は、ARM、Intel、MIPS、およびPowerアーキテクチャの最新のハードウェアアーキテクチャをサポート。また、Yocto Project最新版に準拠し、Linuxカーネル、ツールチェーン、ユーザスペースも更新している。オープンソースの開発基盤であるYocto Projectで開発された「Wind River Linux」は、アップストリームコンポネントとして最新のLinuxカーネルを使用しており、ユーザーがオープンソースコミュニティの最新技術を利用できるように商用サポートを提供している。Intel 64ビットアーキテクチャに加え、ARM 64ビットプロセッサもサポートしており、組み込みシステムに必要なデータ量の増大にも十分に対応することができる。
また、「Wind River Linux」はYocto Project Compatibleのボードサポートパッケージ(BSP)およびソフトウェアやミドルウェアとともに利用できる。さらに、Yocto Projectとの互換性に加え、商用Linuxプラットフォーム、オープンソースの最新テクノロジに基づく豊富な機能を備え、完全インテグレーション済み開発ツール、グローバルなサポートとメンテナンス、専門家によるサービスなどが提供される。
この他、キャリアグレードLinux(CGL)登録製品など、「Wind River Linux」向けのアドオンソフトウェアを提供しており、ネットワーキングおよびテレコミュニケーション業界の厳しい要件に対応している。さらに、同社のOpen Virtualizationは、高性能でオープンソースのKVMベースのType 2ハイパーバイザを提供し、業界全体で生じているハードウェアのコンソリデーション、スケーラビリティ、市場投入までの時間短縮の要求に対応するため、ほぼネイティブのハードウェアパフォーマンスを実現する。
なお、「Wind River Linux」の最新版の提供はすでに開始されている。