サーコム・ジャパンは10月28日、FTTHサービス用ONU(Optical Network Unit)のODM開発事業を国内で本格展開することを発表した。

日本における固定回線接続サービスは、FTTHサービスを中心に堅調に推移しているが、CATVアクセスサービスでは、2002年に策定されたDOCSIS2.0からの規格移行先としてDOCSIS3.0への移行か、FTTHへの移行か、といった次世代のCATVアクセスサービスインフラの構築を求められる段階に差し掛かっており、その対応が求められていた。

同社では、そうしたCATVアクセスサービスベンダにおける無線LANルータ、VoIPターミナルアダプタ、ONUの統合ニーズなどを鑑み、日本のONUベンダへのODM提供を実施することを決定したとのことで、これにより、社内のクロスファンクションチームの設立、社内開発リソースの割り当てなどといった課題の解決を容易化できるとしている。

同社が提供するGPON(Gigabit Passive Optical Network)/EPON(Ethernet Passive Optical Network)一体型ホームゲートウェイのODM事業は、すでに北米、欧州、アジアにて提供が行われており、GPON ClassB+対応のPONモジュールおよびEPONモジュールを交換できる基板設計を実現、仕向地に応じてモジュールを切り替える事が可能なほか、IEEE 802.11ac無線規格に対応した無線LANルータ機能と2つのFXSポートをサポートし、ホームネットワーク、VoIP両方をONUに統合することが可能。また、光端子は光モジュールの3分の1程度のコストで実現できるBOSA基板実装も選択可能で、IEEE 802.11acは独自のPCIeインタフェースを備えたモジュールを搭載することが可能なため、納期、コストに応じてフレキシブルなインタフェース実装を実現することが可能だという。

なお同社では、2014年度に国内ONUベンダ2社への導入を目指し、展開を進めていく計画としている。

サーコムが提供するGPON/EPON ONU開発サービスの概要