エフセキュアは10月24日、世界各地でランサムウェアが蔓延しているとして、フィンランドの警察当局やCERT-FIと共同で、ランサムウェアについて説明するための専門サイトを構築したと発表した。

発表によると、警察を装ったランサムウェアが世界各地で問題になっている。特に、マルウェアの一種であるポリス・ランサムウェアは、インターネットの利用者にコンピュータが警察当局によってロックされたと思い込ませ、人々の恐怖心につけ込んで金銭を盗み取るという。

ポリス・ランサムウェアという名前の由来は、感染したコンピュータの画面上に表示される「ロック」画面にあり、ロック画面には警察を名乗るメッセージが表示され、コンピュータが不法な行為に関与したと主張。そこから、ロックを解除するために必要な「罰金」の支払いを要求する。罰金を支払ってもロックは解除されないため、金銭を支払ってはいけないと、エフセキュアは警告する。

エフセキュアセキュリティラボの主席研究員であるミッコ・ヒッポネン氏は、「システムをロックして金銭を要求するトロイの木馬は、世界で最もよく見られるマルウェアのタイプ。それがこの脅威について我々が警告を発する理由です。もしシステムがロックされたとしても、その犯人は警察ではなく、悪意を持った攻撃者ということです」とコメントしている。

また、同ラボでセキュリティ・レスポンス担当ディレクターを務めるアンティ・ティッカネン氏は「多くの場合、人々は実際に金銭を支払ってしまいます。したがって、これが詐欺だと教えることが重要なのです。それこそがエフセキュアが啓発活動を開始し、地元の警察と協力しあう理由です」とコメントしている。