アドビ システムズは、「Adobe Portable Document Format(PDF)」をベースとする、エンドツーエンドの印刷ワークフローに最適化された次世代レンダリング プラットフォーム「Adobe PDF Print Engine 3」を、公式ブログ「Adobe Japan Corporate Communications Blog」にて発表した。
「Adobe PDF Print Engine 3」は、印刷サービスプロバイダー(PSP Print Service Provider)、印刷関連のOEMソリューションプロバイダー、およびデザイナーが、グラフィックを多用した複雑なコンテンツを印刷するための強力なレンダリング プラットフォーム。同プラットフォームはこれまでバージョン2.5および2.6が提供されていたもので、このたび最新版が発表された。
また、Adobe PDF Print Engine 3はInDesign、Illustrator、Photoshop、Acrobatなどのアプリケーションを含む「Adobe Creative Cloud」に対応。これにより、最新のオーサリングツールを用いてデザインした、複雑でインパクトの高いグラフィックスであっても、イメージ通りの出力が可能となる。そして、印刷業界で急速に成長している分野であるハイボリュームワークフロー(HVTOやTranspromoなど)に連続的にストリーミングされるPDFとPDF/VTにも対応。加えて、ReaderやAcrobat XIの表示に対応したコンテンツ レンダリングを行い、印刷ワークフローのすべての段階において同じAdobe PDFのコア技術が使用されるため、期待する結果が確実に得られると共に予想外のトラブル発生を解消する。
そのほか、同プラットフォームでは、RIPの処理能力を拡張して処理負荷を利用可能なハードウェアの間に動的に分散する、拡張性に富んだ並列処理フレームワークである「Mercury RIP Architecture」と組み合わせることができる。Mercury RIP Architectureは将来の高速デジタル印刷も支えるよう設計されており、特にバリアブルデータプリンティング(VDP)に優れる。同社が最近実施したテストにおいて、PDF Print Engine 3とMercury RIP アーキテクチャの組み合わせが業界最速のレンダリング技術であると立証されているとのことだ。