トリップアドバイザーはこのほど、旅行市場動向調査「トリップバロメーター・モバイル&ソーシャル調査」の結果を発表した。
同調査は2013年6月~7月にWebを通じて実施されたもので、1万469の宿泊事業者と、過去1年間にオンラインで予約した旅行の経験がある成人1万9692名以上が調査対象となっている。回答者の国籍はさまざまで、日本からは1112名の旅行者と、133の宿泊事業者が回答している。
発表によると、世界各国の旅行者のうち87%が、旅行中にスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末を使用していると答えている。旅行中にモバイル端末を利用する人の割合が最も多いのはインドネシア人で、日本人の使用は81%で今回の調査では世界で最も少ない割合となっている。
また、モバイル端末を利用する人の多くがソーシャルメディアを通じて旅行に関する情報を検索しており、日本人では、21%の人が直近の旅行でソーシャルメディアを利用している。ソーシャルメディアを利用する目的としては「おすすめ情報の入手」や「目的地の写真と動画の閲覧」「アクティビティや観光に関する情報の検索」などが多い。
世界平均と比較すると、日本人旅行者はおすすめ情報の検索にソーシャルメディアを利用することが多く、家族や友人の近況確認を目的とした利用は少ない傾向がうかがえる。
同調査では、世界各国の宿泊施設がモバイル端末に関する旅行者のニーズに十分応えられていないという結果も出ている。モバイル端末の利用を希望する旅行者の割合に対して、宿泊施設のモバイル対応サービスの整備状況は全体的に遅れている。
特に日本の宿泊施設は、自社ブランドのタブレット端末向けアプリや、モバイルユーザー向けWebサイト、旅行者に人気の場所を限定したサービス情報の発信に関して、対応している宿泊施設の割合が世界平均よりもかなり少なくなっている。