IT業界にまつわる言葉では「能率」よりも「生産性」の方がよく目にするが、その「生産性」を上げることばかりに熱心になるのではなく、スマートな方法を選びたい。きっとその方が"指示する側"も"される側"もプレッシャーが少ないはずだ。
そういう意味では、能率をアップするという言葉も悪くないだろう。OpenForumが「会社の生産性を改善するための6つのスマートな方法(原題:6 Smart, Easy Ways to Boost Your Company's Productivity)」という記事を掲載している。
目標を持つ
当たり前のように思える方法だが、意外と部下やチームメンバーに自分の意図が伝わっていないことが多い。単に「生産性を上げろ」と言うよりも、目標や計画、戦略を示す方がメンバーのモチベーションが上がり、自然と作業効率が上がるはずだ。
チームリーダーや幹部自身も、目標や戦略を伝えるために行う作業を通して、部下にやってもらうべき作業やアイディアを整理でき、無駄のない計画を立てられることだろう。
計画を実行する
戦略に基づいて計画を立てたら、実行に移す。絵に描いた餅で終わらせないためには、スタッフや外部のアドバイザー、パートナーなどの参画者に計画を伝え、理解してもらおう。
理解した関係者は、必要なヘルプや助言を出しやすい。場合によっては先回りして動いてくれるかもしれないし、自然と効率はアップすることだろう。
既存技術を最大活用する
PCなどのIT資産は、生産性向上を図るために重要なツールだ。だが、安易にアップグレードや買い替えをするのではなく、既存の技術資産を活用する方法を学んではいかがだろう。
というのも、調査によると平均的な企業は既存リソースの25%~30%程度を活用するにとどまっているというのだ。いまの資産でやっている作業については、「3~4倍も生産性を改善できる余地がある」ということになる。
スマートフォンとソーシャルメデイアの利用ポリシーを
スマートフォンのアプリやTwitterなどのSNSは、仕事上でも必要なツールになりつつあるが、定期的に鳴る着信音などは気が散る原因でもある。
重要な連絡をするためにスマホを手にした後、ついついFacebookのアイコンをクリックしてしまう、という経験がある人も多いのではないだろうか。起きている間にスマートフォンをチェックする間隔は150回が平均という調査もある。これは頻度にして6.5秒に1回というレベルだ。
ぜひとも、利用ポリシーを設けて、仕事の能率を下げてしまうような利用頻度にならないよう制限したい。
フレックス制を試してみる
フレックス制や在宅作業を許可すべきかどうかは人によって意見が分かれるところだが、あなたが出勤制度を変更できる立場であれば試験導入してみるのも悪くない。
「小さな子どもがいる」といった事情を抱えている優秀な社員の確保につながるのであれば、積極的に導入を検討してもよさそうだ。
試験期間中は顧客からの不満や欠勤など多角的な視点から社員の生産性を見てみよう。もし良好な結果が出ているのであれば、「1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月と段階的に期間を伸ばすとリスクが少ない」と記事では助言している。
メンバーを大切に
自社の事業を車に例えるとすれば、チームや従業員は"車を動かすガソリン"だ。ガソリンが良好な状態を保ってもらわないと、エンジンが故障し、車は動かなくなってしまう。
これは「チームメンバーの健康に気を配ろう」という助言である。いわゆる福利厚生プログラムだけでなく、社内のインテリアを変更するだけでも気分は変わるし、椅子一つで体調が変わるかもしれない。