富士通は10月23日に記者説明会を行い、製造業向けのサービスとして同社が提供する「ものづくりソリューション」の体系化および同サービスに付随する新サービスを発表した。
「ものづくりソリューション」は、同社の製造業向けのサービスをPLM軸とSCM軸に沿って体系化したもので、昨年開始した「ものづくり革新隊」などが含まれる。顧客の業務改革を行うコンサルティング、ものづくり業務改善を支援するエキスパートサービス、顧客の業務を同社が請け負う受託サービス、顧客の業務に活用するシステムに分類され、顧客はさまざまなソリューションを選べる仕組みになっている。
新サービスは3つあり、1つ目の製造支援サービスは、精密機器の加工や3Dプリンタでの試作などを顧客から受託するもので、福島や島根などにある同社の工場で対応する。これまでは航空・宇宙、軍需、半導体、自動車などで活用実績があるほか、3DプリンタではUV樹脂を使ったノートパソコンを作成した実績があるという。
2つ目のものづくりビッグデータ分析は、工場の稼働率の改善が課題となっている場合などに同社が顧客の生産設備に蓄積した膨大なログデータを分析し、問題となっている要因を見つけ出して改善余地を提案する。3つ目の仮想検証ソリューションは、「VPS」や「GP4」などの設計や製造の品質を検証する「仮想検証」を提供するサービスで、精度を高めるために最新のバーチャルリアリティ技術に対応したソリューションも実装されている。
なお、製品・サービスの利用価格は個別見積もりで、同日より順次販売を開始している。