日立製作所は10月23日、企業などの複数拠点・部門で発生するデータを自動的にデータセンター内のストレージに集約し、一元的な管理と効率的な利活用を可能にする、クラウドストレージソリューション「Cloud on-Rampソリューション」を強化すると発表した。

「Hitachi Data Ingestor」(HDI)

具体的には、各拠点・部門に設置し、クラウド環境の入り口(Cloud on-Ramp)として機能してデータセンター内のストレージへのデータの自動集約を実現する専用小型端末「Hitachi Data Ingestor」(HDI)を開発し、「Cloud on-Rampソリューション」を基盤にしてクラウドストレージサービスを提供するパートナー企業を対象に10月25日から提供開始する。

企業などの複数拠点・部門に、クラウド環境の入り口(Cloud on-Ramp)として仮想ファイルプラットフォーム「Hitachi Virtual File Platform」(以下、「VFP」)や、今回開発したHDIを設置し、各拠点・部門にあるファイルデータを、データセンターに設置したバックアップ/アーカイブストレージ「Hitachi Content Platform」(以下、「HCP」)へ自動的に集約し、一元的な管理を実現する。

今回開発した「Hitachi Data Ingestor」を利用した「Cloud on-Rampソリューション」の概要図

同社では、これにより、パートナー企業を通じて、これまではコスト面やストレージの設置場所などの制約から導入が難しかった中堅・中小企業などにおけるクラウドストレージシステムの導入を促進するとしている。

また、オンデマンドリストア(災害などで万一「VFP」や「HDI」が損傷した場合に、拠点・部門側からアクセス要求のあったデータから順に復旧することで、新しい「VFP」や「HDI」の設置から迅速にデータへアクセスできる機能)、コンテンツ共有(各拠点・部門の「VFP」や「HDI」からデータセンター側の「HCP」に集約されたデータを、他の拠点・部門の「VFP」や「HDI」から参照できる機能)などの機能により、拠点・部門レベルでのデータの効率的な利活用、災害などへの対応を支援する。