日本オラクルは10月23日、米Oracleが9月23日(現地時間)に発表した「SPARC M6-32」サーバと、同サーバを搭載したエンジニアド・システム「Oracle SuperCluster M6-32」を同日より国内で提供開始したと発表した。

「SPARC M6-32」

「Oracle SuperCluster M6-32」

「SPARC M6-32」は、クロック周波数が3.6GHzで、前世代から倍増した12個のコアを有する新しい「SPARC M6」プロセッサを採用し、最大32TBのメインメモリと最大32個の「SPARC M6」プロセッサ(最大384個のプロセッサ・コア)を搭載する。大容量のメモリを搭載することで、アプリケーションとデータベースをインメモリで実行可能になり、パフォーマンスが大幅向上する。

また、オラクルの仮想化技術「Oracle VM Server for SPARC」により、ダイナミック・ドメイン1つにつき最大128個の仮想マシンを作成できる。最小構成価格は6,585万8,531円(税別)から。

「SPARC M6」プロセッサを手にする日本オラクル 執行役員 システム事業統括 飯尾光圀氏

日本オラクル 執行役員 システム事業統括 飯尾光圀氏は「SPARC M6プロセッサとSolarisというOSによって、32TBのメモリをサポートしている。現在のLinuxでは32TBのメモリをマネージすることや可用性を担保することはできない。32TBのメモリを使ってリアルタイムでレスポンスを返することができるのはSolarisだけだ。オラクルは今後もアプリケーションのインメモリ、ソフトウェアのイン シリコンを進め、その組み合わせによって性能を追求していく。SPARC M6はいままでになかったインメモリマシンなので、クラウドやビッグデータでリアルタイム処理するなどの新しいマーケットを開拓していきたい」と述べた。

同社によれば、システム帯域は3テラバイト/秒、メモリ帯域は1.4テラバイト/秒、I/O帯域は1テラバイト/秒になるという。

「Oracle SuperCluster M6-32」は、「Oracle Database」に最適化された「Exadata Storage Server」を「SPARC M6-32」サーバと統合している。

オラクルでは「Oracle SuperCluster M6-32」を最速のエンジニアリングシステムと強調

米オラクル システムズ・プロダクト・マネジメント&ストラテジ担当 シニア・バイスプレジデント デイビッド・ローラー氏

米オラクル システムズ・プロダクト・マネジメント&ストラテジ担当 シニア・バイスプレジデント デイビッド・ローラー氏は、「SuperCluster M6-32は、Oracle Exadata、Oracle Exalogic、Oracle Virtualizationのコアテクノロジを組み合わせて、シングルシステムとして統合されている。エンジニアリングシステムに対する我々のチャレンジは、爆発するデータサイズ、高まるリアルタイム分析の必要性、メモリの低価格化など、世の中で起こっていることに対応することだ。我々は、テラバイトクラスのデータが一気に入ってきても、リアルタイムに処理できるインメモリーの時代に突入し、これまで何日もかかっていた処理が、数秒で処理できるようになっている。これにより、ビッグデータに対しするリアルタイム分析も可能になる」と述べた。