近畿大学(近大)は10月17日、静岡県立焼津水産高等学校(焼津水産高)の生徒が育てたスッポンのコラーゲンを使った美容液を開発し、クロモンコスメティックが2013年10月21日より発売を開始すると発表した。
同成果は、同大 医療薬学科の多賀淳 准教授と山本哲 助教らによるもの。発売元となるクロモンコスメティックは、大阪黒門市場で60年営業する有名鮮魚店 新魚栄の子会社で、今回の美容液は大阪の台所・黒門市場から生まれた初のコスメブランドとなる。
また、素材となるスッポンを提供する焼津水産高は、航海から漁業、海産物の加工まで幅広く海に関する専門教育を行う水産高校で、栽培漁業科の生徒が実習として"ストレスを与えない"ことにこだわってスッポンを育てており、今回、同大薬学部が、クロモンコスメティックから依頼により、焼津水産高のスッポンからコラーゲンを抽出するより良い方法の検討を行ったほか、各部位ごとに含まれるコラーゲンの質と含有量を調査。
その結果、コラーゲンを含む総タンパク質が多く存在する部位や、筋肉などを形成する一般的なタンパク質が少ないコラーゲンだけを多く含む部位などを解明したほか、コラーゲン抽出時に一般的なタンパク質が混じるとアレルギー反応を起こす可能性があるため、同大薬学部にて純度の高いコラーゲンを得ることができる抽出・精製方法を選出し、その技術提供も行ったという。
実際に販売される美容液「SU-01 クロモンジェル美容液(53g)」は、抽出された高純度スッポンコラーゲンに、醤油や清酒などを造る天然麹から生みだされた天然ヒト型セラミド、ブルガリア産ダマスクローズオイルを配合したものとなっており、天然水溶性コラーゲン、加水分解コラーゲン、天然ヒト型セラミドの3つの力で、皮膚の水分を保ち、肌にハリとうるおいを与えることを可能にするという。
なお、販売はクロモンコスメティックのオンラインショップにて10月21日より開始される予定。価格は5250円となっている。