米Gartnerは10月8日、「戦略的テクノロジ・トレンド」のトップ10を発表した。

「戦略的テクノロジ」とは、同社が定めた今後3年間で企業に大きな影響を与える可能性を持ったテクノロジーを指す用語のことで、成熟した既存のテクノロジーや、幅広い用途に適用できるようになった既存のテクノロジー、早期導入企業にビジネスの戦略的優位性をもたらす新しいテクノロジーや、今後5年間で市場を大きく変える可能性を持った新しいテクノロジなどが含まれている。

今回発表した2014年の戦略的テクノロジ・トレンドのトップ10は、モバイル・デバイスの多様化とマネジメント、モバイル・アプリと従来型アプリケーション、「すべて」のインターネット、ハイブリッド・クラウドとサービス・ブローカーとしてのIT、クラウド/クライアント・アーキテクチャ、パーソナル・クラウドの時代、ソフトウェア定義 (Software Defined Anything)、WebスケールIT、スマート・マシン、3Dプリンティングとなる。

例えば、3Dプリンティングの項目では、3Dプリンタの出荷実績は2014年に75%増加し、2015年にはほぼ倍増するという。積層造形 (Additive Manufacturing)」デバイスが登場してから20年近くたつが、同等の材料と造形機能を提供する500~5万ドルの価格帯のデバイス市場は現在初期段階にあり、急成長しつつある。消費者市場の大きな盛り上がりによって、企業はデザインの改善、プロトタイピングの合理化、短期生産を通じたコスト削減を実現する上で、3Dプリンティングが現実的で実行可能な、費用対効果に優れた手段であることを認識するようになっている、としている。

米Gartnerのバイスプレジデント兼ガートナー・フェローのデイヴィッド・カーリー氏 は、今回の発表において「Gartnerは、企業が戦略的プランニングのプロセスで考慮すべきトップ10のテクノロジーを明らかにした。必ずしもこれらトップ10すべてのテクノロジーに投資して採用しなければならないというわけではありませんが、企業は今後2年の間にそれぞれのテクノロジを十分に検討し吟味する必要がある」とまとめている。