弥生は7日、2014年4月1日より施行される消費税率の8%への引き上げに対応した業務パッケージソフト、「弥生シリーズ」の最新バージョン「弥生 14 シリーズ」を10月18日に発売すると発表した。製品ラインアップは「弥生会計 14」/「弥生給与 14」/「弥生販売 14」/「やよいの青色申告 14」/「やよいの給与計算 14」/「やよいの見積・納品・請求書 14」/「やよいの顧客管理 14」。

弥生 代表取締役社長 岡本 浩一郎氏

弥生 代表取締役社長 岡本 浩一郎氏は「弥生 14は新しい消費税に対応するため、以前までのシリーズのリリース日とは違い、前倒しで販売を行う」と言及。さらに「価格は、販売店での競争力などを考え、今シリーズよりオープン価格を採用する」と強調した。

同社によると、今回17年ぶりとなる消費税率引き上げについて、中小企業や個人事業者を対象として消費税率引き上げによる事業・業務への影響についてアンケートを実施したところ、「消費税率引き上げによる事業や業務への影響を予測している」と回答した方が56.8%であった。その一方で、68.4%の方が「具体的な対策を講じられていない」という実態も明らかになったという。

「弥生 14シリーズ」は、2014年4月1日より施行される新しい消費税率の引き上げに対応

今回提供される「弥生 14 シリーズ」の機能強化点として新しい消費税に対応する。具体的には、「弥生会計 14」/「やよいの青色申告 14」/「弥生販売 14」/「やよいの見積・納品・請求書 14」において、取引登録時の消費税率の手動設定を不要とする「取引日付に応じた税率の自動判定」機能を追加。また、経過措置対象外取引について、2014年4月1日以降に誤って5%で処理をしているケースがないか、確認しやすくするための「税率ごとの消費税集計」機能を追加する。

さらに、「弥生会計 14」/「やよいの青色申告 14」では「改正消費税申告書(8%)」に対応し、「弥生販売 14」/「やよいの見積・納品・請求書 14」では、消費税率引き上げの販売価格への転嫁を円滑にするために、「税込商品単価の一括変更」機能が追加される。

会計分野における新消費税への対応

販売分野における新消費税への対応

ソフトウェア以外のサービスに関する強化点として、「弥生 14 シリーズ」を購入し、「あんしん保守サポート」自動更新のための決済情報の登録を行うことで、「あんしん保守サポート」が最大15カ月間無償で提供されるキャンペーンを実施。同サポートへ加入することで、今後予定されている消費税率10%への引き上げにも対応する。

あんしん保守サポートを利用することで、継続的な法令改正に対処し、消費税10%へ完全対応する。また製品だけでは対応できない業務上の悩みを、サポートセンターにより解決する

さらに、消費税率引き上げに円滑に対応できようように「消費税改正業務相談」を新設。新しい消費税に伴う悩みごとに、電話もしくはメールで回答を行う。

消費税改正業務相談について

そのほか、クラウド上のストレージにデータをバックアップし、会計事務所とデータ共有ができる「弥生ドライブ」や、業務フローがチャートで表示される「クイックナビゲータ」、法令改正に関する情報や、製品のアップデートがPUSH送信される「弥生メッセージセンター」の機能が強化される。

「弥生 14 シリーズ」のラインアップと強化ポイント

また、2014年4月に予想されているマイクロソフトのWindows XPのサポート終了に関する対応について、札幌にあるカスタマーセンターの増床などを行い、ユーザ対応を強化するとしている。

データ共有サービスとWindows XPサポート終了に対する支援について