富士通は10月7日、多種多様なデータを高速に収集・加工して統合する、データ収集・統合ソフトウェアの新エディション「FUJITSU Software Interstage Information Integrator Enterprise Edition V11」の販売を開始すると発表した。

同製品は、富士通の最先端テクノロジーと高度なデータ分析力により、データから新たな価値を創出し、顧客と社会のイノベーションを支える取組み「FUJITSU Big Data Initiative」のビッグデータミドルウェア製品。

従来の日次・週次・月次の売上データなど蓄積した情報の傾向分析・施策立案する形態に加え、現場で発生している最新データを収集・統合して、需要の変化を予測した販売施策や店舗間の在庫融通など、リアルタイムな情報利活用を実現する。

製品の特長は「世界最速のデータ加工処理エンジンと高速データ転送技術を融合したETL(Extract Transform Load)」「オープンインタフェースの豊富な連携機能」など。

「高速データ転送技術を融合したETL」概要イメージ

大手小売業を想定した例では、国内全店を対象にした売れ筋分析をシミュレートする12GB、2400万件のPOSデータの転送・加工処理の時間を、同社従来製品の9分の1(4時間25分から31分)に短縮。これにより、刻々と変わる全国各地の売れ筋商品を把握し、天候変化や交通状況などを加味した販売施策を地域・店舗に応じて時間単位、商品単位で推進できる。

オープンインタフェースの豊富な連携機能では、「FUJITSU Software Symfoware Server」や「Oracle Database」「Microsoft SQL Server」「SAP Sybase IQ」など12種類以上の主要なデータベース・データウェアハウス、SAPをはじめとするERP(Enterprise Resource Planning)などと連携。GUIの定義ベースで、既存の業務システムに影響を与えることなく、データ活用の基盤を構築。

また「FUJITSU Software Interstage Business Analytics Modeling Server」をはじめとするBAツールを使った専門的な分析から、スマートデバイスを使った現場業務での情報の見える化まで、顧客の高度な情報利活用を実現。パートナー製品、PostgreSQLなどのOSSと連携し、世界のビッグデータ活用ソフトウェアと組み合わせたエコシステムとして、顧客の業務に合わせたシステムを構築する。

さらに、エントリーサーバからハイエンドサーバ、オンプレミスからクラウド環境など、プラットフォームの特性に応じた性能を最大限に引き出して動作。ハードウェアのリソースや入力データの形式を分析し最適な割り当てを自動計算し、最も効率的にマルチコアで並列実行し、Standard Editionに比べてコアの性能を従来の170%引き出し、ディスクアクセスを10分の1に削減、効率的に処理を実行し、データの量や種類の増加に応じてハードウェアリソースを増強しても、高度なチューニングを施す必要がない。

製品の標準価格、および出荷時期は次のとおり。

「Interstage Information Integrator Enterprise Edition V11」製品の標準価格、および出荷時期