ペンタセキュリティシステムズは10月7日、Web Application Firewall(WAF)のクラウド型新サービス「WAPPLES Cloud Service Platform」の販売開始を発表した。なお、同サービスは提携したインターネットイニシアティブ(IIJ)のVWサービス上で構築している。

ペンタセキュリティはこれまで、WAFをアプライアンスで提供していたが、新サービスはクラウドサーバーを介すことでWAFの提供を行う。

導入イメージ

WAFは、アプリケーションレイヤーでネットワークの管理を行っており、SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティングなどの対策に有効とされている。今年に入り、Webサイトの改ざんやサーバーへの侵入事件が増加しており、同社では「WAFの必要性が高まっている」としている。

クラウドサービスとしての提供となっており、販売価格は月額サービスで20Mbpsが8万円、最大1Gbpsで62万円となっている(スループットはベストエフォート)。

WAFのクラウドサービスは初期設定費用がかかるケースが多いものの、同社は「費用なし」を特徴としている。また、接続サーバー数に応じた追加ライセンスなどもなく「シンプルで費用対効果が高い価格」(ペンタセキュリティ)としている。

販売は、同社の販売パートナー3社(ワールドスカイ、三和コムテックス、クエスト)を通じて行われるという。

IIJとの提携で安全安心なサービス環境を構築

ペンタセキュリティによると、IIJのVWサービスを活用してクラウドサービスの提供を行うため「国内で信頼を得ているIIJのVWサービスを活用することでお客様に安全安心のサービスを提供できる」という。シングル構成では年間稼働率99.9%、冗長構成では99.98%の稼働率となっている。

WAF自体の特徴では、独自の解析エンジンを搭載したアプリケーションで、高いスループットやゼロデイ攻撃に高い耐性を持つWAPPLESシリーズのプラットフォームを採用。同シリーズは米国や日本、韓国、中国で特許を取得しており、誤検知率も低いことを特徴としている。

アプライアンス型ではなく、クラウドサービスでの提供となっており、自治体や製造業をターゲットとしている。ペンタセキュリティでは「WAF市場は導入が進んでいない現状もあり、毎年2桁以上の市場成長率を遂げている。3年間で300企業への導入を目指しているが、それ以上の数字も視野に入れている」としている。