テクトロニクス社は10月1日、BroadR-Reach PHYコンプライアンステストのワンボックスソリューションを発表した。
同ソリューションは、オシロスコープ用オプション「Opt. BRR」として供給され、BroadR-Reachのコンプライアンステストで必要な数多くのテストを自動化し、マニュアルによるテスト時間に比べ、最大で90%短縮することができる。
OPEN Alliance(One-Pair Ether-Net) Special Interest Group(SIG)に支援されているBroadR-Reach Ethernet技術により、シールドのない一対のツイストペアケーブルで100Mbpsの接続が可能になる。数年のうちに、自動車業界で広く採用されるものと期待されており、車内安全性、快適性、インフォテイメントを改善しながら、ネットワークの複雑さ、ケーブルコストの大幅な削減を実現する。同市場の拡大に合わせ、BroadR-Reach規格に適合した製品間のインターオペラビリティ(相互運用性)と、性能を確認するための自動コンプライアンステストが重要になる。
「Opt. BRR」を使用することにより、オシロスコープ1台でBroadR-Reach製品が効率的にテストでき、スペクトル密度(PSD)、リターン損失測定など、仕様で規定されている数多くの項目をテストすることができる。従来は、スペクトラムアナライザとネットワークアナライザを使用して、これらのテストを実行しなければならなかった。そこで今回、1台のオシロスコープでこれらのテストが実行できるIPを構築した。同ワンボックスソリューションはセットアップ作業を簡単にし、設備に要するコストを抑えることができる。
「Opt. BRR」では、ストレス信号を付加するメカニズムを持ったテストフィクスチャを推奨している。このストレス信号は歪み測定に必要であり、仕様で推奨される最も重要な測定である。現在、この障害機能をサポートしているのは、テクトロニクスのみであるという。